脚の腫れ把握、行政と医師「異常なし」 0歳の虐待判断できず

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生後約3カ月だった次女の脚の骨を折る虐待を加えたとして、兵庫県警は28日、母親の無職、北村里美容疑者(25)=神戸市西区伊川谷町有瀬=を傷害の疑いで逮捕した。「娘のけがについては何もしていません」と容疑を否認している。次女はその後死亡しており、県警は経緯を調べる。
日常的に虐待か 母親を傷害容疑で逮捕 県警などによると、北村容疑者は事件当時、神戸市垂水区のアパートで離婚した元夫(28)、次女双葉ちゃんと3人で暮らしていた。長女(3)は生まれて間もなくネグレクト(育児放棄)が確認され、現在も施設で暮らしており、育児困難な家庭としてフォローされていた。双葉ちゃんについては、行政や医師が脚の腫れを把握しながら骨折とは気付かず、虐待と判断できなかった。

神戸市によると2021年10月、双葉ちゃんを妊娠中の北村容疑者から垂水区こども家庭支援室に「出産や育児に不安がある」と電話で相談があり、継続的に家庭訪問や電話で支援していた。 22年9月8日、北村容疑者から区に「(双葉ちゃんの)脚が腫れている」と電話があり、区役所で保健師が状態を確認したが問題はないと判断した。同16日にも低体重でネグレクトの恐れがあるとして連絡を受けた児童相談所職員3人と区職員が自宅を訪れ、安全と健康状態を確認したが問題なしとした。脚の腫れがひかないことから、同27日に市内の病院を受診したが「異常なし」と診断され、北村容疑者がその結果を区に報告したという。 その間、体重は順調に増え、北村容疑者も育児に前向きな姿勢を示しており、一時保護などの対応は取られなかった。しかし、10月6日午後4時ごろ、北村容疑者から「子どもの様子がおかしい」と区に連絡があり、職員が自宅で倒れている双葉ちゃんを発見した。 逮捕容疑によると、双葉ちゃんは8月31日~9月6日の間に暴行を受け、脚を骨折していたとされる。結果的に児相や区の職員、診察した医師は腫れた脚を目の当たりにしながら、骨折に気付けなかった。市家庭支援課は「必要な診療が行われるよう適切に対応したが、骨折を疑うことはなかった。事件の全容解明に向け、協力したい」とコメントした。【宮本翔平、大野航太郎】
県警などによると、北村容疑者は事件当時、神戸市垂水区のアパートで離婚した元夫(28)、次女双葉ちゃんと3人で暮らしていた。長女(3)は生まれて間もなくネグレクト(育児放棄)が確認され、現在も施設で暮らしており、育児困難な家庭としてフォローされていた。双葉ちゃんについては、行政や医師が脚の腫れを把握しながら骨折とは気付かず、虐待と判断できなかった。
神戸市によると2021年10月、双葉ちゃんを妊娠中の北村容疑者から垂水区こども家庭支援室に「出産や育児に不安がある」と電話で相談があり、継続的に家庭訪問や電話で支援していた。
22年9月8日、北村容疑者から区に「(双葉ちゃんの)脚が腫れている」と電話があり、区役所で保健師が状態を確認したが問題はないと判断した。同16日にも低体重でネグレクトの恐れがあるとして連絡を受けた児童相談所職員3人と区職員が自宅を訪れ、安全と健康状態を確認したが問題なしとした。脚の腫れがひかないことから、同27日に市内の病院を受診したが「異常なし」と診断され、北村容疑者がその結果を区に報告したという。
その間、体重は順調に増え、北村容疑者も育児に前向きな姿勢を示しており、一時保護などの対応は取られなかった。しかし、10月6日午後4時ごろ、北村容疑者から「子どもの様子がおかしい」と区に連絡があり、職員が自宅で倒れている双葉ちゃんを発見した。
逮捕容疑によると、双葉ちゃんは8月31日~9月6日の間に暴行を受け、脚を骨折していたとされる。結果的に児相や区の職員、診察した医師は腫れた脚を目の当たりにしながら、骨折に気付けなかった。市家庭支援課は「必要な診療が行われるよう適切に対応したが、骨折を疑うことはなかった。事件の全容解明に向け、協力したい」とコメントした。【宮本翔平、大野航太郎】

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