「事件を早く処理したかった」30歳の警官、片方の主張だけで交通事故の実況見分調書を捏造

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

交通事故の実況見分調書を捏造(ねつぞう)したとして、千葉県警は24日、習志野署の男性巡査部長(30)を停職3か月の懲戒処分とした。
巡査部長は、虚偽有印公文書作成・同行使などで同日、千葉地検に起訴され、同日付で依願退職した。
発表によると、巡査部長は松戸署交通課に巡査として勤務した2018年3月、松戸市内の交差点で、トラックと自転車が出合い頭に衝突した事故の衝突地点について、双方の主張が食い違っているにもかかわらず、自転車側の主張に基づいた衝突地点を記し、虚偽の実況見分調書を作成した。自動車運転死傷行為処罰法違反(過失運転致傷)で起訴されたトラックのドライバーの公判でも、巡査部長は虚偽の実況見分調書に基づき証言した。
別の捜査員がこの事故の捜査をする中で、捏造を見つけた。県警が調べたところ、巡査部長は17年9月以降、計8件の実況見分調書を捏造したことが判明した。巡査部長は「事件を早く処理したかった」と弁解したという。
県警の川口光浩・首席監察官は「警察の捜査に対する信頼を損ねる行為で断じて許されない。適正な捜査と若手警察職員への指導を徹底する」と述べた。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

SNSでもご購読できます。