今にも落ちそうな高所の塀を歩く猫の広告動画が「虐待」と波紋…投稿したau損保は「認識が不足していた」と謝罪

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《ニャルソック中~。今にも落ちそうでこわい~。最近、うちの子調子乗りすぎてケガしそうだからケガする前に保険入ろうかな》
2月22日、Twitterにこう綴ったのは、au損保保険会社のペット保険に関する情報を提供する公式アカウント。そこにはクリックすると広告ページにリンクする動画も添えられていたのだが、この内容が物議を醸している。
動画は15秒程度で、1匹の猫がテラスを囲う塀の上を歩くというもの。背後のカメラに気づいた猫は一瞬動きを止めたが、さらにカメラが近づくと、驚いたように身をすくませてから、塀の上を歩き続ける。背景にある建物の屋根がテラスよりもずいぶん低い位置にあることから、2階か3階ほどの高さで撮影されたものであることがうかがえた。
猫は高い場所を好むことで知られているが、高さによっては飛び降りた際にうまく着地ができず、怪我をしてしまうことも少なくない。ゆえに猫を飼う人の中には、ベランダやテラスは危険だから窓から出ないように細心の注意を払っている人も多い。
にもかかわらず、塀の上を歩く様子を撮影していることや、まるで猫を驚かせるようにカメラを近づけていた今回の動画。これには、ネット上で《怖すぎ》《もはや虐待》と非難する声が殺到した。一部では、動画のためにわざわざ猫を塀の上に乗せて撮影したのではないか、と疑う声も上がっている。
そこで本誌は、投稿したau損害保険株式会社の広報担当者に話を聞いた。
――動画のために猫を故意に塀の上に乗せたのか?
「動画のために故意に移動させたものではありません。猫がベランダで鳥の鳴き声を観察している様子を、飼い主が偶然撮影したものです」
まず、動画のための演出であることを否定したau損保。また、寄せられた批判の声については、こう回答した。
「不適切な動画配信を行ったことに対し、当社の認識が不足しており、お客さまへたいへんご心配をおかけしましたこと、心よりお詫び申し上げます。今回皆さまから頂いたお声を真摯に受け止め、社内における広告内容の適正確認を強化してまいります」
さらに、広告を投稿したau損保(ペット)のアカウントでは、24日13時すぎごろに次のコメントが。
《2023年2月22日(火)Twitterにおきまして、当社による不適切な動画配信を行ったことに対し、当社の認識が不足しており、心からお詫び申し上げます。当該ツイートは、すでに削除しております 今後は、社内の管理体制の強化し、再発防止を徹底してまいります》

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