山形市内の一般道で昨年10月、制限速度を88キロ超過する時速128キロで車を運転したとして、道交法違反(速度超過)の罪に問われた工業デザイナー奥山清行被告(63)の判決が10日、山形地裁であり、今井理裁判官は懲役4月、執行猶予2年(求刑懲役4月)を言い渡した。
今井裁判官は「速度超過の程度が大きく、態様が非常に危険」と指摘。外気を当ててエンジンの冷却水の温度を下げるために速度を上げたとする被告側の主張については「酌むべきものがあるとは言えない」と退けた。一方で、被告が罪を認めていることなどから執行猶予が相当とした。
判決によると、奥山被告は昨年10月1日、制限速度が40キロの山形市土坂の西蔵王高原ラインを128キロで走行した。
奥山被告は山形市在住で、「ケン・オクヤマ」の名前で活動する世界的に著名なデザイナー。高級スポーツカー「エンツォ・フェラーリ」や、秋田、山形新幹線の新型車両などのデザインを手掛けた。
判決後、奥山被告は報道陣の前で「ご迷惑をお掛けし大変申し訳ない。二度とこのようなことがないように、社会貢献に努めたい」と頭を下げた。