静岡県沼津市は２１日、市内の私立保育事業所で、園児の顔に水性ペンで落書きするなどの不適切な保育が行われていたと発表した。
児童特定につながるとして事業所の名称は公表していない。
市子育て支援課によると、不適切保育をしていたのは、保育士を兼務する所長と２～３人の保育士で、昨年４～１０月頃、０歳児の園児１人の顔を無理やり引っ張ったほか、別の園児の顔に水性ペンでひげなどの落書きをした。また、事業所内のイベントでお面を怖がって泣き出した園児を追い回すなどした。被害に遭った園児は計３人で、けがなどはなかったという。
所長らはこれらの行為を写真に撮り、全職員とＳＮＳで共有していた。事業所の職員らが２０日、不適切保育を市に報告して発覚。所長らは不適切行為を認め、反省しているという。
市は、保護者らへ事情を説明することや、再発防止策の提出などを指示。月内にも立ち入り監査を行い、他に不適切保育などがなかったかを調査する。頼重秀一市長は「大変遺憾。適切な指導、監督を実施する」とコメントしている。