福岡市博多区のJR博多駅前の路上で16日夜、会社員、川野美樹さん(当時38歳)が刺殺された事件で、殺人容疑で逮捕された元交際相手、寺内進容疑者(31)が事件前、川野さんが同容疑者からのストーカー被害を福岡県警に相談したことを一方的に恨み、川野さんの職場に押しかけ「何で警察に相談した? 仕事がなくなるだろう」と怒りをあらわにしていたことが捜査関係者への取材で判明した。県警は事件の背景の一つとみて動機の解明を急ぐ。
防犯カメラに一部始終 事件直前、話をする2人の姿 捜査関係者によると、川野さんと寺内容疑者は福岡市・中洲で複数の飲食店を経営するグループ内の別々の店舗に勤務していた頃に知り合い、2022年春ごろから交際。同年秋ごろから関係が悪化し同10月下旬、川野さんが県警に「(寺内容疑者に)携帯電話を取られた」「別れを告げても、応じてくれない」などと相談していた。 寺内容疑者は川野さんから別れ話をされた後も「自分は別れていない。許さんぞ」などとメールしていたという。県警は川野さんからの相談を受け、寺内容疑者に任意同行を求めて警告。その際は川野さんの意向に理解を示し、素直に応じるような態度だったという。 しかし約1カ月後の同11月21日、川野さんは「(寺内容疑者が)職場まで来た。どうにかしてほしい」と再び県警に相談。寺内容疑者は川野さんの勤め先があるビル内に現れ、川野さんがストーカー被害を県警に相談したことに対し「何で相談した?」と詰め寄ったという。川野さんは2日後の同23日にも「(寺内容疑者から)勤務先にも電話がかかってきた」と県警に相談していた。 県警は、10月までに川野さんから寄せられた相談が「別れてくれない」といった交際関係中心の内容だったのに対し、それ以降は寺内容疑者が川野さんを恨んでいることが分かる内容にエスカレートし、川野さんの職場にもしつこく電話していたことから、11月26日、ストーカー規制法に基づく緊急禁止命令を出した。 命令に対し寺内容疑者は「もう川野さんに近づかない」と述べ、応じる様子を示していたという。しかし、その約2カ月後の今年1月16日夜、人通りの多い博多駅前の路上で川野さんを襲い、殺害したとして、同18日に逮捕された。寺内容疑者は現場から逃走したが、遠方に逃げることもなく、福岡市博多区の路上を歩いているところを捜査員に任意同行された。現場からの距離は約1・5キロ。捜査員に抵抗することもなく素直に応じたという。 県警は、寺内容疑者が恋愛感情のもつれを経て、ある時期から川野さんへの一方的な恨みを募らせて事件を起こした可能性があるとみて全容解明を進める。【佐藤緑平、河慧琳】
捜査関係者によると、川野さんと寺内容疑者は福岡市・中洲で複数の飲食店を経営するグループ内の別々の店舗に勤務していた頃に知り合い、2022年春ごろから交際。同年秋ごろから関係が悪化し同10月下旬、川野さんが県警に「(寺内容疑者に)携帯電話を取られた」「別れを告げても、応じてくれない」などと相談していた。
寺内容疑者は川野さんから別れ話をされた後も「自分は別れていない。許さんぞ」などとメールしていたという。県警は川野さんからの相談を受け、寺内容疑者に任意同行を求めて警告。その際は川野さんの意向に理解を示し、素直に応じるような態度だったという。
しかし約1カ月後の同11月21日、川野さんは「(寺内容疑者が)職場まで来た。どうにかしてほしい」と再び県警に相談。寺内容疑者は川野さんの勤め先があるビル内に現れ、川野さんがストーカー被害を県警に相談したことに対し「何で相談した?」と詰め寄ったという。川野さんは2日後の同23日にも「(寺内容疑者から)勤務先にも電話がかかってきた」と県警に相談していた。
県警は、10月までに川野さんから寄せられた相談が「別れてくれない」といった交際関係中心の内容だったのに対し、それ以降は寺内容疑者が川野さんを恨んでいることが分かる内容にエスカレートし、川野さんの職場にもしつこく電話していたことから、11月26日、ストーカー規制法に基づく緊急禁止命令を出した。
命令に対し寺内容疑者は「もう川野さんに近づかない」と述べ、応じる様子を示していたという。しかし、その約2カ月後の今年1月16日夜、人通りの多い博多駅前の路上で川野さんを襲い、殺害したとして、同18日に逮捕された。寺内容疑者は現場から逃走したが、遠方に逃げることもなく、福岡市博多区の路上を歩いているところを捜査員に任意同行された。現場からの距離は約1・5キロ。捜査員に抵抗することもなく素直に応じたという。
県警は、寺内容疑者が恋愛感情のもつれを経て、ある時期から川野さんへの一方的な恨みを募らせて事件を起こした可能性があるとみて全容解明を進める。【佐藤緑平、河慧琳】