【賛否】男性脱衣所に“防犯カメラ”7割設置…「盗難防止」理由も弁護士「配慮必要」

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露天風呂にサウナはもちろん、料理も充実。近場で温泉旅行気分を味わえることで人気のスーパー銭湯。今では、その数、全国に600以上あり、中には年間60万人が利用する施設もあります。
■男湯脱衣所に防カメ…盗難防止
そんなスーパー銭湯で作る協会が今年、アンケート調査を行ったところ、回答した施設の7割以上が、男湯の脱衣所に防犯カメラを設置していることが分かりました。
男性とはいえ、脱衣所は、利用者が全裸になる場所です。そこにあえてカメラを設置する理由を聞きました。
温浴振興協会:「カメラを設置しているのは、脱衣所で盗難被害を防止するためです。基本的にお客さんに分かるように設置していて、映像は警察からの協力依頼があった場合に、確認しています」
協会の調査によりますと、アンケートに応じた施設の8割以上が、何らかの盗難被害に遭ったことがあるということです。
一方で、カメラの設置場所や映像を確認するケースなどについて、協会がルールを定めているわけではなく、それぞれの施設に委ねられているといいます。
■街の男性 “抵抗感”と“理解”
街の男性に聞くと、脱衣所で裸を撮られていることに、抵抗感があるという声が聞かれました。
防犯カメラに“抵抗感”・40代:「脱衣所は裸になったりするので、それを撮られて見られるのは、いい気分はしないです」
防犯カメラに“抵抗感”・公務員(50代):「恥ずかしいですよね。裸の体を記録されて残るものでしょうから、抵抗ありますね」
一方で、施設側に理解を示す声も聞かれました。
防犯カメラ“容認派”・大学生(20代):「別にいいんじゃないですか?気にしないです」「見られても困らないし、防犯的にいいのかなと思う」
防犯カメラ“容認派”・高校生(18):「あるんだったら『カメラありますよ』というマークがあったらいいと思う。映るのとか嫌な人がいるので、あると分かったら、わざわざ行かないこともできる」
■被害データあれば「正当と評価」
協会によりますと、女性側の脱衣所には、防犯カメラは付いていないといいます。
男性の脱衣所とはいえ、防犯カメラを設置することに、問題はないのでしょうか?プライバシー問題に詳しい弁護士は、設置するには、まず盗難被害のデータなどが必要だとしたうえで、次のように話します。
清水卓弁護士:「(盗難被害の)データがあるんだとすると、防犯の観点から防犯カメラを設置しているんですという、施設側の防犯カメラの設置の目的は合理的、正当と評価される可能性はある」
そのうえで、次のような配慮が欠かせないといいます。
清水弁護士:「入浴する方々が、分かるような形で掲示したりとか、アナウンスをまずしておくということが、一つ重要になるかと思う。ちゃんと撮影されているということが、分かるような場所に防犯カメラを設置するなどの工夫が、必要だと思う」

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