通園バスでまた悲劇…5時間取り残され熱中症か、3歳女児が死亡

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5日午後2時15分頃、静岡県牧之原市静波の認定こども園「川崎幼稚園」の女性職員が、同園に通う同市静波の河本千奈ちゃん(3)を通園バスの車内で見つけ、意識や呼吸がないと119番した。
千奈ちゃんは、搬送先の病院で死亡が確認された。県警は、千奈ちゃんが約5時間にわたって車内に取り残され、熱中症になった可能性があるとみて、業務上過失致死容疑を視野に状況を調べている。
県警などによると、5日午前9時前、千奈ちゃんが乗車した川崎幼稚園の通園バスが園に到着した。帰りの送迎のため、職員が午後2時過ぎ、園の駐車場に停車していたバスに乗り込んだ際、千奈ちゃんを発見したという。
バスは屋根のない場所に駐車されており、車内は高温になっていたとみられる。気象庁によると、牧之原市内では5日、最高気温は30・5度を観測していた。
バスは18人乗り。5日の登園時は、理事長の男性(73)が運転し、園児6人と70歳代の女性派遣社員が乗車していた。県警は園の関係者から事情を聞くなどして、当時の状況や管理体制を調べている。
県によると、川崎幼稚園には5月時点で、158人の園児が在籍している。福岡県中間市の保育園で昨年7月、男児(当時5歳)が送迎バス内に取り残されて死亡した事件を受け、静岡県は安全管理の徹底を求める通知を出していた。
現場は牧之原市役所榛原庁舎に近い住宅街。一帯は、規制線が張られるなどして、緊張した雰囲気に包まれていた。同じ園に通う子どもを持つ女性は、「今は何も話せない」とショックを受けた様子だった。

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