福島県郡山市の磐越自動車道で私立北越高校(新潟市)の生徒が死傷したバス事故で、被害生徒が、自動車運転死傷行為処罰法違反(過失運転致死傷)容疑で逮捕された無職の男(68)について「事故前に道路脇の縁石に乗り上げた」「(新潟市内で)高速道路インターチェンジ(IC)の分岐を誤り、別の方向に進んだ」などと証言していることが捜査関係者への取材で分かった。
関係者によると、容疑者はここ2か月で5回ほど事故を繰り返していた。事故当日も不安定な運転だったことから、県警は、バスを安全に運転できる状態だったかどうか調べている。
事故は6日午前7時40分頃に発生。男子ソフトテニス部員が乗っていたバスがガードレールなどに衝突し、3年の男子生徒(17)が死亡、生徒17人が重軽傷を負った。
捜査関係者などによると、生徒の一部は事故直前に「死ぬかも」という趣旨のメッセージと走行時の様子を撮影した動画を保護者に送り、「運転が荒かった」と説明。磐越道では「道路を左寄りで走行し、壁にこすることもあった」と証言する生徒もいる。出発直後にICで分岐を間違えた際は、いったん高速道路から降りて再び乗るまでにIC周辺を2周するなど手間取る様子も見られたという。
容疑者は調べに対し「体に不安はなく、運転に支障はなかった」などと説明しているが、県警はバスの検証や生徒らの証言を基に、説明の信ぴょう性について慎重に調べている。
県警は18日午前、事故現場を含む磐越道の一部区間を通行止めにし、容疑者を立ち会わせて実況見分を行った。当時の運転状況を確認したとみられる。