店頭販売が始まった「緊急避妊薬」→男性薬剤師の面前で服用するのはキツい…の声に、現役薬剤師たちからリアルな声が殺到

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薬局やドラッグストアで購入できる緊急避妊薬「ノルレボ」(あすか製薬、第一三共ヘルスケア)の販売がスタートした。
【写真】薬局・ドラッグストアで購入できるようになった緊急避妊薬「ノルレボ」
要指導医薬品である緊急避妊薬の店頭販売については、緊急的に妊娠を防止する効果があるとされる「性交後72時間以内」に「薬剤師の面前」での服用が必須となる。
これについて、「男性かもしれない薬剤師の目の前で飲むのはハードルが高い」「好奇の目で見られながら飲むのはなかなかだ」といった投稿がX(旧Twitter)上で大きな注目を集めた。
それに対して、「なんか心配されてますが、電話で問合せいただく時に、『薬剤師は女性ですか男性ですか』って聞いていただいて大丈夫ですし、『女性じゃないと嫌です』って言っていただいて大丈夫ですし、言われなくても当薬局で薬局長(男性)かパート薬剤師(女性)しか対応できない時は女性が出ます。多分どこもそうではないかしら」と、Xに投稿した六花一雪(@maimanma1)さん。
「厚労省の薬局リストに販売可能な薬剤師の性別も記載されているのはもうちょっと広まってもいいと思う」といった声も寄せられていたが、「緊急避妊薬」の販売は研修を終了した薬剤師のみが対応可能となる。
そのため、厚生労働省のHPには「要指導医薬品である緊急避妊薬の販売が可能な薬局等の一覧」が掲載されており、“稜箍椎修別局やドラッグストア 開局時間 B弍できる薬剤師の性別 プライバシー確保策、などを事前に確認することが可能だ。
寄せられた多くの反響の中には、「錠剤飲む程度でなんで薬剤師の性別にこだわるんだ」といった、否定的な声も見受けられた。
「対応する薬剤師の性別」について六花一雪さんにお話を聞いたところ、「とくに厚労省からの定めはありませんが、緊急避妊薬に限らず、男女の薬剤師がいる薬局の場合、緊急避妊薬の発売前から、産婦人科や泌尿器科などのデリケートな処方を扱う際、可能な限り同性の薬剤師が対応するよう配慮されています」とのこと。
「最初から(もしくはシフト上)男性または女性しかいない場合もありますし、総合病院の門前などで混雑が著しいなど、配慮が困難な薬局や状況もあります。なので可能な限りではありますが、処方内容を見て、異性に話しにくい症状やご病気が考えられる場合、できるだけ同性が対応するように心がけています」(六花一雪さん)
また、SNS上では店頭での購入時や薬剤師の面前での服用の際の「プライバシー」に関する不安の声もあがっていた。
この点については、「以前勤務していた調剤薬局には半個室の相談席(座って相談できるブース)があり、希望する患者さんはそこでお薬についての相談ができるようになっていましたが、足が悪い方以外に『個室で薬を受け取りたい』というニーズは今までありませんでした」と、六花一雪さん。
現在、店頭で購入出来る緊急避妊薬については、2月2日に発売された「ノルレボ」に続き、3月9日に「レソエル72」(富士製薬工業、アリナミン製薬)が発売予定という段階。
そのため、まだ販売実績がない薬局や店舗も多く、プライバシー確保策については今後の課題となりそうだ。
なお、緊急避妊薬を取り扱う店舗等における女性薬剤師の常駐が確認できた場合でも、薬の在庫切れ、シフトの関係などで女性薬剤師が不在のタイミングなどがあるという。
そのため、現役薬剤師の方々からは「事前にぜひ電話で確認してほしい」という声が多く寄せられた。
「ノルレボのブランドサイトには、購入・服用までの流れもわかりやすく書かれています。いざという時にあわてなくて済むように、一度サイトを見ておいてほしいです。口頭で伝えなくても、店頭でスマホの画面を見せるだけで緊急避妊薬を必要としていることを伝えられるページもありますし、薬局や店頭で初めて知って『ええ~』とならないよう、『服用前セルフチェック』も見ておくといいと思います」(六花一雪さん)
購入の際は、,泙困聾労省のHPから販売対応可能な薬局・店舗であるかを確認 ∋前に薬局・店舗に電話で連絡し、女性薬剤師が在注するタイミングを確認 事前に「服用確認チェックシート」を確認し、「事前質問表」に記入して持参し薬剤師に見せる、という手順であれば、かなりスムーズに服用、帰宅が可能になるという。
なお、服用確認チェックシートは取扱い店舗にも置いてあるため、「来店してからの記入も可能」とのことだ。
「現在、北海道、埼玉県、熊本県など、緊急避妊薬の取扱い店舗数が極端に少ない道や県があります。これはその地域に緊急避妊薬を取り扱える薬局・薬剤師が少ないということではなく、その地域の医師会と薬剤師会の連携が間に合ってないことが主な原因です。
研修を受け、手続きをし、必要な方に緊急避妊薬をお届けする準備を整えている薬局はたくさんあります。今しばらくお待ちください。『自分の行ける範囲に取扱い薬局がない…』と失望している方に少しでも安心していただきたいです」(六花一雪さん)
SNS上では、望まない妊娠を未然に防ぐための「緊急避妊薬」を、母体保護法指定医師のみが使用できる「経口中絶薬」と誤解している人も少なからず見受けられた。
「長年、産婦人科を受診しなければ緊急避妊すらできなかった日本の女性に、薬局という選択肢が1つ増えました。緊急避妊薬はもっと簡単に手に入るようになると良いと思います。そうなるように、日々適切で丁寧な対応を心がけます」と、Xにポストしていた六花一雪さん。
多くの薬剤師の方々から心強い共感のコメントが殺到した。
<現役薬剤師の方々から寄せられた心強いコメントの数々を読む>
「医師クラスタでそうした話がありましたが、大多数の薬剤師は、『女性薬剤師に対応して欲しいのですが』と言われても怒りませんよ」
「むしろ電話で聞いてほしい。『せっかく薬局に来たのに女性薬剤師はいないの?』と思われてそうで小心者の私はビクビクしてます」
「うちの店舗では今までも婦人科や女性の泌尿器科は女性薬剤師が行くようにしてるし、めったにないけどED治療薬なら男性薬剤師が対応するようにしてます。特に薬局は女性が多い傾向にあるので、シフト次第で後者を女性が対応することはあるけど逆はほぼないです」
「普段から調剤室内で『婦人科の処方だから対応は女性薬剤師で』とか『泌尿器科男性患者さんなので男性薬剤師で』とか、頻繁に職員間でやってます。むしろ男性からの『(若い女性と話したいから)若い女性薬剤師対応で!』というのは断ってます。時間帯や店舗のメンバーによっては出来ないこともあるが、薬局としては患者さんが男性・女性薬剤師の希望を口に出さなくても可能な限り配慮出来るようにしたいと普段から気をつけてます」
「緊急避妊薬を出せる薬剤師は研修を完了してないといけない。そして研修が完了した薬剤師が常駐していることを告知しないといけない。薬剤師も医療者なので、配慮が必要なことはわかります。女性薬剤師から優先して研修を受けてもらってます」
「(薬局や店頭に)男性薬剤師しかいないってかなり低い確率だよね。うちの会社はそもそも7割が女性だし、なるべく資格取っておいてね~と指示があったから大体大丈夫かと思うけども」
「男性薬剤師は、来たるED治療薬のOTC化に備えておこう。あれこそ、逆に女性薬剤師にはキツイ仕事だから。適材適所」
(まいどなニュース/Lmaga.jpニュース特約・はやかわ リュウ)

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