155センチ90キロから40キロ減量した43歳浮気妻が「どうしても許せなかった」こと

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「浮気調査をしている中で、肥満体型だった人が痩せたことで、浮気が始まる場合も多くあります」
そう語るのは、リッツ横浜探偵社の山村佳子さん。山村さんのもとには多くの調査依頼が来る。
今回山村さんのもとに相談に来たのは、建築関連会社に勤務する45歳の義人さん(仮名)。結婚13年になる43歳の妻のここ半年くらいの行動に浮気を疑うようになった。それは、義人さんが2週間程度の海外出張中に、5年生の息子(11歳)を家に置いて、外泊をしていると息子の訴えで分かったからだ。
カウンセラーの資格ももち、顧客のメンタルケアも考えながら調査をしている山村佳子さん連載の中でも時代を象徴するテーマを取り上げる「探偵はカウンセラー」正月SP3回のテーマは「ダイエットとルッキズム」。前編「 「ママが帰ってこない」155センチ90キロから40キロ減量した43歳母、小5の息子の訴え 」で詳しく伝えたように、浮気は妻の体重の変化のタイミングと深くつながっているようだ。では浮気調査の結果は。そして義人さんファミリーの今後は。
義人さんは海外で橋や道路を作るプロジェクトに入っており、現地に行くことが多い仕事です。その期間、息子は夜、家に誰もいないと寂しくなるようで、義人さんにLINEや電話をしてきたのです。
実は義人さんは3年ほど前から体重管理のことで夫婦仲が悪くなっていました。妻は結婚前は身長155センチで60キロ。周囲からぽっちゃりだと言われていたそうですが、体調の不良がなければ健康的な体重で、義人さんはそんな妻をかわいいと思っていました。しかし結婚式を前に急激なダイエットで10キロ減量したのち、妊娠をきっかけに急激に太り始め、一時期は身長155cm体重90キロになってしまったそうです。
妻の健康を危惧した義夫さんは、共にダイエットを実践することに。しかし妻は痩せない。それは隠れてお菓子を食べていたからでした。自分も頑張っていたので、それを裏切りと捉えた義夫さんは、肥満体型を蔑視する言葉を駆使して、妻を罵倒してしまいました。そのことで夫婦の間に溝が入り、セックスレスに発展。このタイミングで半年間の海外赴任もあり、関係はさらに悪くなったのです。
夫婦関係が冷えてから妻は、好きなアニメの応援上映や聖地巡礼、2.5次元舞台鑑賞の趣味を再開。これは、ときどき作品を観にいってファン仲間と交流するライトなもの。義夫さんは妻に子育てや家事の負担をかけた分、妻が自分の世界を楽しむことを密かに嬉しく思っていました。
その趣味を続けるうちに、妻はどんどん痩せ始めます。最初、病気を疑っていたら「歯科医院の同僚とジムに行ったらハマった」と言い、一安心。しかし、妻の痩せのスピードは速く、1年間で40キロ近く減量をしたのだとか。
その頃から外泊も増え始めており、小学5年生の息子から「ママが帰らない」と連絡が頻繁に来るようになってしまいました。
妻は、そのことを指摘した義夫さんに対して「離婚でもする?」と言葉を投げつけます。それにショックを受けた義夫さんは、浮気を確信。目的は、元の家族関係の回復と、妻側から離婚されないためです。
義夫さんが国内勤務の時は、夜も家にいることが多いというので、次の出張のタイミングを狙いました。息子が「ママがいない」とLINEや電話をしてくるタイミングは、火曜日と金曜日が多いので、この日に妻は浮気をしていると目星をつけます。
カウンセリング時に妻の写真を見せていただきましたが、90キロ時代の妻も笑顔が愛らしく、健康的に見えました。現在さらに痩せて40キロ台後半の妻は、憂いを帯びた整った容姿をしています。小柄ということもあり、実年齢よりも若く見えます。
妻の勤務時間は18時までなので、勤務先の歯科医院から張り込みを開始。自宅はそこから自転車で5分の距離にあります。義夫さんから「電動自転車で通勤している」と聞いていましたが、出てきた妻は、歩き始めていました。トレーニングウエアのような軽快な装いで、信号待ちでは腿上げし、歩きながら両手を上げるなどして、「わずかな時間も筋力UPに使う」という気概を感じました。
おそらく、妻は自宅に戻り、息子の食事の世話、勉強の監督、お風呂などに入れてから再び外出すると予想。すると、そのとおりになり、帰宅後は21時に自宅マンションから出てきました。このマンションは独身時代、やがて結婚することを想定し、義夫さんが購入したものです。
ピンクベージュのフレアのミディ丈スカートに、ネイビーのジャケットを合わせた妻が出てきます。サラサラのショートボブの毛先は巻いており、とても可愛らしい。これは男性からのウケもとても良さそうです。
駅まで歩く15分程度も、腿上げをしたり、わざと大股に歩いたりして、筋力強化を意識していることがわかりました。
チェーンのイタリアンバルに入ると、メガネをかけた40代半ばと思われる男性が手を挙げます。さわやかな雰囲気ですが、手首のところに小さく英字のタトゥが入っています。
4人がけテーブルの奥に座っており、妻は正面に座るのかと思っていたら、男性の横のソファに座りました。
男性は妻の体を抱き込むようにして、頬を撫でたり、胸を触ったりしています。妻は、とても美味しそうにスパークリングワインを飲み、男性の肩に頭を預けています。妻はお酒と水ばかり飲んで、目の前のトマトサラダやチキンのグリルには一切手をつけていませんでした。
隣の席が空いたので、私たちは移動。会話を聞いていると、妻と男性はPTA活動を通じて知り合いましたが、男性はその後離婚し、転居して疎遠に。妻の推し活の最中に再会し、男女関係に発展したことがわかりました。
男性は「痩せてキレイになって、本当にいい女になった」とか「かわいい。抱きしめた感じが最高なんだ」などと、妻の容姿を褒めまくっていました。
妻は義夫さんに罵倒された悔しさ心の傷になり、ずっと痩せ願望を温め続けていたことを口にします。たまたま、トレーニングジムに同僚と通ったところ、いい女性トレーナーと出会い、肉体改造にのめり込んだ結果、今があると話していました。
妻は、痩せるために体内のメカニズムについて詳しく、運動生理学も独学していました。「最初の“適応”を乗り越えれば自走する」など、男性に熱弁。話を聞いていると、ただ糖質制限をするような健康を害するダイエットではなく、時間をかけてじっくり向き合っていることがわかり、調査をしながらちょっとホッとしました。無理なダイエットが骨粗しょう症の原因になるなど、体に悪影響をもたらすからです。
23時に店を出ると、酔った二人は人目のない場所で長い時間をかけてキスをしています。そして、当然のように近くのラブホテルに入っていきました。
男性は一番高い部屋のボタンを押しながら、妻の体を触っており、妻は「もっと。2週間会えなくて、寂しかった」などと言っています。夫が日本にいたからという意味でしょう。
朝6時まで滞在し、人がまばらにいる駅近くの路上でキス。男性の後を追うと、その後新宿のシェアオフィスに入っていきました。
以上を帰国した義夫さんに報告すると、「この人、僕も知っています。息子の同級生の父親ですよ。元大手広告代理店にいて、すっごいチャラくて、僕は大嫌いでした」と言います。ただ、ママたちからは人気があったそうです。
「そういえば、離婚した奥さんも痩せていたし、細い人が好きなんでしょうね。まあ、妻と別れてもらうように交渉します」と言っていました。
その後、義夫さんは、この男性と話し合いの場を持ったところ、「本当にごめんなさい。奥さんから誘われて、断れなくて今に至ります」と平謝りだったそうです。
また、妻から離婚の話が出たこともあり、男性に「妻と再婚したいんですか?」と聞いたところ、「とんでもない。絶対にしません。あんなに太ってた頃は相手にもしなかったんですから」と断言し、その場で妻のLINEをブロック。おそらく、男性は自分の好みになった女性と、楽しく恋愛ができればよかったのでしょう。
それから、義人さんは、妻との話し合いの場を持ちます。
「浮気の証拠を押さえていることは、どうしても言えず、“また元のように夫婦を続けられないか”と話を持ちかけたら、“それは無理”と即答されました。妻は、3年前のことが心の傷になっていた。僕から一方的にダイエットの話を持ちかけられ、我慢できず菓子を食べたことを『ブタが!』と罵倒されたことに対し、深い心の傷を負っていました」
義人さんはかつてぽっちゃりしていることを気にしている妻に「そのままでかわいいよ」と言っていた。それなのに、ダイエットを強要するようになったこともイライラしたそうです。妻は幼い頃から軽肥満体型をしており、そのコンプレックスや心の傷は思った以上に深いことがわかったのです。
「僕としては、結婚当初より30キロオーバーになって、健康もヤバいと思っていたから焦っていたのですが、ひどい言葉を言ったのは事実です。これは謝るしかない。私が妻に謝罪し、妻が言い返すというやり取りを繰り返していると、息子が“僕のことで喧嘩しないで。夜も一人で我慢する”と言ってきたんです。それに気勢を削がれたというか、なんとなく現状維持ということで落ち着きました。とりあえず、離婚は免れたようなのでホッとしています。今後は、妻のことを認め、そのままを愛していこうと思っています」
155センチで90キロは、健康上の問題を抱えるリスクはあり、医師からも減量を勧められることは間違いありません。でも妻としては「そのままでいい」と言っていた夫が突然体型を攻撃するようになったと感じてしまった。しかも、罵倒の言葉は心をシャットアウトするほど許せないものでした。
たとえその人のためを思っても、感情的に怒鳴るとその思いは伝わらず、言葉のナイフだけが心に刺さってしまうのです。それでもむしろ、太っているころは見向きもせず、痩せて美味しいところだけ持っていこうとした浮気相手よりも、義人さんの方が妻を大切に思っていることは間違いありません。ただし妻がそれを理解するにはこれからの姿勢が重要になるでしょう。小学5年生の息子くんがママがいなかったり、両親が喧嘩していたりという不安を抱えて暮らさずにいられるようにしよう、という夫婦共通の目標から、距離が縮まる可能性はあります。
結果として妻は夫を見返すためにも1年かけてゆっくり減量し、健康的な体を維持しています。適切な食事と適当な運動が習慣になった妻が「結果的にこれでよかった」と思えるよう、これから義人さんが信頼関係を積み上げていけることを心から祈ります。
調査料金は15万円(経費別)です。
【前編】「ママがいない」155センチ90キロから40キロ減量した43歳母、小5の息子の訴え

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