「『外でやるな』と怒ったらマンションでドタバタ…」“横揺れダンス”ブームに小学校教員と保護者が本音《ピチピチパンツで飛び跳ねる》

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TikTokをはじめとしたSNSで生まれた「横揺れダンス」。クラブミュージックに合わせてエビが跳ねるように左右に揺れる、という激しいながらも簡単な振り付けが若者にウケており、昨年頃から小中学生の間でも流行中のダンスミームだ。
【写真を見る】〈エビが跳ねるように左右に揺れる〉様々な議論に発展した「横揺れダンス」流行をめぐり大人たちの苦労も
もともと動画共有サービス『Vine』(現在はサービス終了)で、スキニーのダメージジーンズを履いた一部の不良少年らが複数名で踊る動画が投稿され、一部で盛り上がったのが発端とされる。今年12月7日、「集英社オンライン」が火付け役のTikToker・グリ長さん(28)に取材した記事が配信されたことで大きな話題を呼び、様々な議論に発展した。
ネットカルチャーに詳しいライターが語る。
「いわゆる”やりらふぃー”の間で広がったダンスですね。”やりらふぃー”の語源は、クラブで流行った曲『CHERNOBYL 2017』のサビで登場する、ノルウェー語の『JEG VIL AT VI』という歌詞が『ヤリラフィー』と空耳的に聞こえたことが由来です。
のちにTikTokでピチピチのパンツを履いた不良、もしくはパリピ系の少年たちが、その曲に合わせて横揺れ的な踊りをするようになったことから、彼らを総称して”やりらふぃー”と総称するようになりました。ギャル雑誌eggによる『egg流行語大賞2020』では、その年の流行語1位 にも選ばれているスラングです」
“やりらふぃー”がクラブ文化のノリをSNSに持ち込み、グリ長さんが『横揺れダンス』と名付けてTikTokに投稿したことで流行。現在では”やりらふぃー”に限らず、女性や子どもたちも真似して踊っているという。
「ただ、ブーム当初にバズった動画には、道の真ん中や渋谷のスクランブル交差点のど真ん中など、公共の場でスペースを幅広く使ってぴょんぴょん飛び跳ねているものもあり、”迷惑ダンス”といったイメージも浸透している。子どもたちが踊ることに困惑している大人たちも多いようで、『バカっぽいから真似させたくない』との声も聞こえてきます」
「いかにも子どもたちが好みそうなダンスですよね」
そう語るのは、小学校教員Aさん(30代/男性)だ。現在、低学年のクラスを受け持つAさんは、教室で「横揺れダンス」を踊る生徒を見かけたことがあるという。実際にTikTokで元動画を視聴したというが、「周りに迷惑をかけなければいいかな」というスタンスだ。
「ぴょんぴょん飛び跳ねる動作って、子どもたち大好きなんですよね。ドン、って着地する時の足裏への刺激って子どもにとっては快感だし、将来的な成長や運動能力の向上にもつながると聞きます。友達と楽しくやっている分は問題ないんじゃないでしょうか。
ただ、親御さんから『家の中で踊っている』と聞くと心配にはなります。TikTokに投稿しているお兄さんたちは動きが洗練されているから、ある程度ステップも軽くできると思うんですよ。でもちっちゃい子がそれを真似すると、本当にドッタンバッタン跳ね回ることになるから、相当やかましいんじゃないかな」
実際、都内のマンションで小学生の男の子2人を育てているBさん(40代/女性)は、「兄弟揃ってハマっちゃって……」と、ため息を漏らす。
「兄弟共々気に入ったのか、一時期”横揺れダンス”ばかりやっていました。最初は公園とかで友達と踊っていたんですけど、『恥ずかしいから外でやるのはやめなさい』ってやんわり伝えたら、今度は家の中でやるように……。
あのダンス、とにかくドタバタと飛び跳ねるじゃない? 『下の階の人に迷惑だよ!』って怒ったら『じゃあどこならやっていいの!』って喧嘩になって……。”外でやるな”って言ったのが完全に逆効果でした。
でも、いまは”ナルトダンス”というのにハマっているみたい。激しく飛び跳ねるような踊りじゃないので、まだマシかな(笑)」(Bさん)
前出・Aさんはこうも話す。
「僕らが子どもだった頃と違って、外で遊べる場所も少なくなってきて、激しく体を動かすことが難しくなっているのはあると思うんです。そんななか”横揺れダンス”を知ったら、子どもたちは楽しくて仕方ないんじゃないかな……。もちろん『時と場所を選んでやりなさい』と教えるのも大人の役目ですね」(Aさん)
SNSの流行が目まぐるしく移り変わるなかで、子どもたちは次から次へと新しいブームを仕入れてくる。そのたび対応に追われる大人たちも、右へ左へと忙しい──。

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