「有名俳優でも“出禁”になる」元ホテルマンが見た、残念な客の共通点

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「すみません、彼がご迷惑をおかけして……」
帰り際、女性客がそっと謝罪してくる。都内の外資系高級ホテルで6年間ソムリエとして働いた筆者は、こうした光景を何度も目にしてきた。著名人を含む多くの富裕層を接客する中で気づいたのは、年収や肩書きは申し分ないのに、なぜか女性からの評価が低い「残念な男性」が一定数いるという事実だ。

現役女性マネージャーが目撃したのは、このような行動だった。

「会員特典のシャンパン目当てで、1日に何度もラウンジに来る方がいるんです。朝来て、昼来て、夕方また来て。注文は最低限のコーヒー1杯だけで、とにかく特典のシャンパンを飲むのが目的。友人と一緒に来て、わざとテーブルを分けて座り、特典を2倍もらおうとする方もいました」

特典を利用すること自体は問題ない。しかし、必死に「元をとろう」とする行為は、スタッフから見ると「貧乏性」に映ってしまう。富裕層であるはずなのに、数千円のシャンパンにここまで執着するのか……?

そのギャップが、品のなさを際立たせる。

本当に余裕のある男性は、特典があってもなくても自然に振る舞う。ポイントやサービスに過度に執着する姿は、女性から見ても「かっこ悪い」と感じられてしまうのだ。

◆スタッフへのタメ口は、同伴女性が幻滅する瞬間

レストランで、スタッフに対してタメ口で話す男性客は少なくない。同伴している女性には丁寧語なのに、スタッフには平気でタメ口――こうした態度は、女性から見て最も幻滅するポイントの一つだ。

筆者が接客したあるビジネスマンは、終始スタッフを呼び捨てにし、「おい」「ちょっと」と命令口調で話していた。同席していた女性は、明らかに居心地が悪そうな様子。食事が終わり、会計を済ませた後、彼女は筆者のところに駆け寄ってきてこう言った。

「本当にすみませんでした。不快な思いをさせてしまって……」

彼女の表情には、申し訳なさと同時に「この人とはもう来たくない」という気持ちが滲んでいた。

現役女性マネージャーも同様の経験をしている。

「お客様の中には、私たちを『サービスする側』だからと、下に見る方がいます。でも、お連れの女性はそういう態度をしっかり見ています。帰り際に『ごめんなさいね』と謝ってくださる女性は本当に多いんです」

スタッフへの態度は、その人の人間性を如実に表す。敬語で話す、「ありがとうございます」と感謝を伝える、たったそれだけで、印象は180度変わる。

◆有名人でも容赦なし!“要注意客リスト”の実態

高級ホテルには、実は「要注意客リスト」が存在する。これは、過去にトラブルを起こした客や、スタッフへの態度が悪い客を記録したもので、場合によっては出入り禁止の措置がとられる場合もある。

驚くべきことに、このリストには有名人の名前も含まれている。

「某有名俳優が、スタッフに対して非常に横柄な態度をとり続け、最終的に出禁になったケースがあります。どれだけ社会的地位があっても、人としての振る舞いに問題があれば、ホテル側は毅然とした対応をとるんです」

有名人だからといって、何をしても許されるわけではない。むしろ、立場がある人ほど、振る舞いには細心の注意が必要だ。ホテルのスタッフは客にサービスを提供するが、奴隷ではない。「一人の人間」として尊重してほしいと願っている。

年収や知名度がどれだけ高くても、人としての品格がなければ意味がない。高級ホテルという場所では、誰もが等しく試されるのだ。

高級ホテルで働くスタッフたちが見てきた「残念な男性」の共通点。それは、相手を尊重する気持ちの欠如だ。知ったかぶりやセクハラ発言、タメ口、特典への執着――これらはすべて、「自分さえ良ければいい」という姿勢の表れなのである。

<取材・文/オオサキサオリ>

【オオサキサオリ】
ライター、JSA認定ソムリエ。前職では都内の外資系ホテルでソムリエとして勤務。レストランにて著名人・芸能人・富裕層などを接客した経験を持つ。現在はホテル、飲食ジャンルを中心に執筆活動を展開中。X(旧Twitter):@writer_sosk

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