安倍晋三元総理を銃撃・殺害した罪に問われている山上徹也被告の裁判。 12月2日(火)の第12回公判で山上被告は、最終的に殺害対象として安倍元首相を選び、犯行を実行した点について「安倍元首相は旧統一教会と政治の関わりの中心にいる方だと思っていた。他の政治家だと意味が弱い」「銃の製造に時間をかけ、経済的にも行き詰まっていた。やめてしまうと何のためにしたのか。旧統一教会に敗北するのは避けたかった」などと述べました。
また、旧統一教会に多額の献金をし、犯行動機の形成に大きな影響を与えた母親についても言及し、“母親を銃撃し殺害することを考えたこともあった”という旨を供述しました。▽裁判官「お母さんを撃つことも考えたということですか?」被告「あるということです」 被告人質問3日目となった、12月2日の公判。検察官の質問に続き、裁判官らが、山上被告に動機面を問いただしました。裁判官「西大寺(=近鉄大和西大寺駅前)での行為の目的は何?」被告「…(長い沈黙)また別の機会に答えさせてもらえたらと思います」裁判官「答えるのが難しければ結構ですが、安倍元首相を襲撃しようと、いつ頃決めた?(安倍氏が旧統一教会の関連団体にビデオメッセージを寄せたことで生まれた)困惑や失望や敵意、それがどのように今回の事件につながった?」被告「…(少し沈黙)申し訳ないですが、もう少し考えさせていただければと思います」裁判官「犯行の原因や契機は、旧統一教会への恨みや葛藤ですか?」被告「はい」裁判官「それが母親に向くことはありませんでしたか?」被告「実際に行うかどうかは別として母親に向くこともありました」裁判官「それはいつですか?」被告「2021年から2022年の間、パイプ銃の試射をしている間です」裁判官「お母さんを撃つことも考えたということですか?」被告「あるということです」裁判官「結果的に、実行しなかったんですか?」被告「(旧統一教会の)幹部の襲撃に失敗しているので、母の襲撃にも失敗すると幹部の襲撃が現実問題として不可能になる。母親の行動は旧統一教会の教義に従ったものですし、個人のものではなかった」▽“やめてしまうと、何のために銃を製造したのか。旧統一教会に敗北するのは避けたかった”裁判官「安倍元首相以外の政治家は対象にならなかったか?」被告「安倍元首相は私の認識だと、旧統一教会と政治の関わりの中心にいる方だと思っていましたので。他の政治家だと意味が弱い」裁判官「殺人を思いとどまる考えが起こったことはなかったですか?」被告「考えたことはあるけど、製造そのものに時間をかけていたので、経済的にも行き詰まっていたので、やめてしまうと、何のためにしたのか。旧統一教会に敗北するのは避けたかった」▽初公判で「すべて事実です。私がしたことに間違いありません」山上徹也被告は2022年7月、奈良市の近鉄大和西大寺駅前で、参院選候補の応援演説を行っていた安倍晋三元総理(当時67)を、手製のパイプ銃で銃撃し殺害したとして、殺人などの罪に問われています。10月28日の初公判で山上被告は、「すべて事実です。私がしたことに間違いありません」と起訴状で指摘された行為をすべて認めた一方、「法律上どうなるかは弁護人の主張に委ねます」と述べました。弁護人は、武器等製造法違反など一部の罪について、罪の成立を争う構えを示しています。