佐賀県警DNA不正、元職員が鑑定した643件すべてを確認へ…警察庁の特別監察が中間報告

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佐賀県警の科学捜査研究所(科捜研)元職員がDNA型鑑定で不正を繰り返した問題で、警察庁は27日、特別監察の中間報告を公表した。
現時点で容疑者の取り違えなど捜査上の影響は確認されていないが、同庁は元職員が2013年5月以降、一人で担当した計643件の鑑定について、全件を確認する方針を明らかにした。外部有識者の意見を聞き、数か月後の取りまとめを目指す。
特別監察は10月8日に始まり、同庁刑事局や科学警察研究所(科警研)の幹部ら28人体制で、「捜査・公判への影響の有無」と「鑑定の実施状況」の確認が進められている。鑑定の確認は、DNA型鑑定を専門とする大学名誉教授2人の意見も聞いて行われている。
中間報告によると、不適切とされた鑑定計130件の内訳は、犯人の特定など「犯罪捜査目的」が101件、遺体の身元確認などそれ以外が29件だった。容疑者の取り違えや事件性の判断の誤りなどはなかった。別の証拠に基づき、適切な判断がされたためだという。
ただ、130件のうち34件の鑑定は未解決事件のもので、容疑者が特定できた可能性がなかったかという観点でも調べている。
このほか、事件の証拠として検察庁に送られた鑑定結果は計25件と確認された。うち7件は公判への影響がなかったか確認するよう、検察庁に依頼中だという。
警察庁は事実確認の結果を踏まえ、県警の再発防止策についても確認する。県警は、上司による確認不足や鑑定を依頼した部署との連絡体制の不備を不祥事の背景に挙げていた。
元職員は17年6月~24年10月に実施した鑑定で、必要な検査や分析を行わずに「DNA型は検出されなかった」と報告するなど130件の不正に関与したとして、9月に懲戒免職された。

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