横浜市営地下鉄、ホーム上の時刻表を撤去→QRコードに SNSで批判続出も…市への苦情は「2週間で2件」

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横浜市を中心に走行する横浜市営地下鉄が、2025年11月1日から各駅ホーム上の時刻表を二次元コード(QRコード)に切り替えている。この変更が18日ごろからSNS上で注目を集め、スマートフォンを持たない高齢者などに対する配慮が不十分だと批判する声などが相次いだ。
では、市には実際に何件の苦情が寄せられたのか。同市交通局運転課の担当者は19日、利用者が意見を寄せられる「広聴」(市民からの提案)という制度に、QRコードだと分かりづらいとする苦情が、この2週間で2件あったと取材に明かす。
横浜市営地下鉄は、あざみ野駅―湘南台駅を結ぶブルーラインと日吉駅―中山駅を結ぶグリーンラインの2路線で、11月1日からダイヤを変更。これに合わせ、全駅ホーム上の時刻表もQRコードに切り替えた。スマホなどから読み込むことで、時刻表のほか運行情報なども確認できる。
交通局運転課の9月17日の発表によると、改札口付近には、従来の時刻表を改札口の近くに掲出。また、「ホーム上には列車の発時刻を表示する案内表示器を設置」しているとも説明している。
その後、切り替えから約2週間たった11月18日ごろから、今回のQRコード切り替えがSNS上で注目を集め、スマホなどの電子機器を持っていない人や、通信障害や充電切れの状況でスマホが使えない人を考慮していないとする批判が相次いだ。
そもそも切り替えた理由は何か。担当者は取材に対し、「QRコードにすることで、従来の時刻表以外に、電車の運行情報や列車の走行位置など、お客さまが知りたい情報を取れるように」と説明する。
スマホを持っていない高齢者などに対しては、全体の運行時間を知りたい場合、駅の案内場でポケット時刻表を配布するようサポートしている。また間もなく発車する電車については、「ホーム上の電光掲示板で、次の電車とその次の電車の時刻は表示しております」と述べる。
取材時点では、従来の時刻表をホーム上に再掲出することは考えていないという。「今後も反響が大きくなるようであれば、ポケット時刻表の案内をより丁寧にするなどの対応を考えております」と、担当者は話している。

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