【写真あり】「ホテルですか?」痩せほそったカラダはどう見ても60歳超…新宿歌舞伎町で3000円で客を取る『高齢たちんぼ』の壮絶人生

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新宿・歌舞伎町の早朝、冷たいアスファルトの上にうずくまる老女の姿があった。一見するとホームレスに見えるその女性は、実は「春を売る女」だった。ノンフィクションライター・高木瑞穂氏の取材で明らかになった、60代を超えても路上売春を続ける「名物立ちんぼ」の知られざる人生に迫る。
《衝撃写真をもっと見る》「白髪まじり」「シワを隠せないハダカ」はどう見ても60歳以上…新宿で「立ちんぼ」を続ける“年齢不詳の老女”
老女は立つのではなく、終始うずくまっていた。
路上でうずくまっていた彼女(写真:筆者提供)
周囲に背を向け、黒色のワンピースの上から淡い色のフリース素材のジャンパーをまとい、白髪交じりの長い髪で顔を隠すようにして小さくなっていた。使い古した大きめの紙袋とナイロン製のエコバッグを両脇に置き、新宿・歌舞伎町の路上で客を待っていた。
「何をしてるんですか?」と声をかけると、老女は「えっ、はい、ホテルですか?」と満面の笑みで応える。そして驚くべきことに、5千円、いや3千円でもと売春の交渉をしてきたのだ。
老女・久美(仮名)は、取材のために訪れたラブホテルの一室で「先にお湯をためてきますね」と告げ、静かに服を脱ぎ始めた。痩せ細った体に刻まれた無数のシワは、彼女が語る「50代前半」という年齢を明らかに超えていた。実際には少なくとも60歳以上だと容易に推測できる。
「本当はもう少し上」と年齢をはぐらかす久美さん。「いつもはデリヘルのマニュアルにあるように客の体を洗ってあげている」と語り、風俗での経験をうかがわせた。
大阪生まれ大阪育ちの久美さん。地元の高校を卒業し、20歳で結婚して一女に恵まれた彼女は、それまで風俗とは無縁の人生を送っていた。しかし、夫のギャンブル狂いと浮気を理由に24歳で離婚すると、女手一つで娘を育てるため、若い女性専門の箱型ファッションヘルスで働くことを余儀なくされた。

この路上での商売は特異な光景だが、久美さんのような存在は歌舞伎町では「名物立ちんぼ」として知られているという。彼女とは異なるスタイルで客待ちすることが注目を集め、ときには同情を誘い、声をかけられる機会を増やしている。そうして新規客を獲得し、常連客を確保して生計を立てているのだ。
かつて普通の家庭を築き、母親だった女性が、なぜ60代を超えても路上に立ち続けるのか。その背景には、複雑な人生の選択と現実が横たわっている。
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この文章の本編は、以下のリンクからお読みいただけます。
(「文春オンライン」編集部/Webオリジナル(外部転載))

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