テレビ朝日系「羽鳥慎一モーニングショー」(月~金曜・午前8時)は12日、今月5日に高市政権下で初めてとなる財務相の諮問機関である財政制度等審議会の分科会が開かれ負担が増え続ける社会保険料が議論され、増加する社会保険料の対応策として高齢者の医療費負担を引き上げる案も上がっていることを伝えた。
分科会は5日の提言で「年齢による自己負担割合の不公平を是正するため、3割負担の実現に向けた道筋を示すべきだ」と高齢者に現役世代と同じ一律3割に引き上げること指摘した。一方で11日に上野賢一郎厚生労働相は記者会見で高齢者は医療費が高い傾向にある一方、所得が低いとして「現実的でない」と述べた。
スタジオでは、厚労省による「医療費の見通し」をグラフで紹介。それによると2023年度の「48兆915億円」が2040年度には「78兆3403億円」と約1・6倍になることを紹介した。
15年後に医療費が今よりも30兆円増える見通しを受け、コメンテーターを務める元テレビ朝日社員の玉川徹氏は「30兆円って消費税でいったら10パーセントとか12パーセント分です。それが必要になるんです。これをどういうふうにそれぞれ受け止めますか?っていう話なんです」と投げかけた。
続けて「世代間の公平は…公平性を担保しないと払う気がなくなるので公平性は担保しなければならないと僕は思うんですけど…公平性をなんとかするだけでどうにもならないです、30兆円」とコメントした。
さらに、医学の進歩に伴う新しい治療法により医療費がさらに高額になる見通しを示し「どうしますか?この30兆円」と問いかけ「介護の費用もこれから増えていく」とし「今まで借金いっぱいしているんで金利が高くなると国債費も増えます。そういう中で今、何が行われているっていうと減税しましょうって話が行われているんです。どうしますか?本気で考えましょうよ、みんな」と訴えた。
その上で「医療費でいうと今、半分が税金負担になっているんです」とし「社会保険でやっている限りは応能負担になっていません、はっきり言えば。例えば1000万円の収入の人と10億円の収入の人…払っている保険料同じですから。じゃあ10億円の人にもそれなりに払ってもらおうとするには、本当は税にするのが一番わかりやすいんです。率ですから。場合によっては所得税だったら累進もききますから」と解説し「本当にこのまま社会保険として医療はやっていくってことでいいのかすら議論しなければいけないと思っています。最低でもこれから増える30兆円分は僕は、税の負担にするしかないんじゃないかなと思っています。それは新たに医療税みたいなものを導入する形でしかいかない。そうじゃなかったら消費税10パーセントプラスです」と提言した。