横須賀で市民団体訴え「戦争いらない」 海上から日米首脳の軍拡表明に抗議

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「日米首脳の軍拡表明を拒否します」。市民団体「ヨコスカ平和船団」は28日、日米首脳が訪れた米海軍横須賀基地(横須賀市)近くの海上で抗議活動を繰り広げた。ヨットと小型ボートの2隻で原子力空母ジョージ・ワシントンの約1キロまで接近し、日米の軍事一体化や防衛費増額に「NO!」を突き付けた。
メンバーら15人が乗船した2隻は午後2時15分ごろ、深浦ボートパークを出港。帆にピースマークと虹を描いたヨットには英語で「日米軍事一体化に反対」と記した横断幕を掲げた。
高市早苗首相とトランプ米大統領を乗せた大統領専用ヘリコプターが到着すると、「軍事一体化のセレモニーに反対する」「原子力空母と横須賀基地を持って帰って」などと主張。同団体の新倉裕史さん(77)は「力による平和と米国の軍事力を最も象徴するのが原子力空母。この街が大軍港都市として機能することを受け入れられない」と力を込めた。
抗議活動は基地近くのヴェルニー公園(同市汐入町)でも展開された。平和運動と基地問題解決に取り組む8団体が集結し、市民ら約50人が「平和が一番、戦争いらない」「横須賀を戦争の拠点にするな」などとシュプレヒコールを上げた。
横須賀平和委員会の田中隆雄事務局長(65)は「自衛隊が米軍の一部として使われるのではないか」と指摘し、「高市首相と小泉防衛相は軍事に詳しくないだろう。米国の言いなりになってしまう」と懸念を示した。
ヨコスカ平和船団は同日、「日米の首脳が繰り返し軍拡を宣言することを、平和都市を希求する私たちは受け入れることはできない」などとする声明も発表した。

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