なぜか女性の識者は「高市早苗氏」に手厳しいが…選挙のプロが「むしろ高市さんを応援する女性は少なくないのでは」と指摘する理由

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

第1回【大逆転の立役者「麻生太郎氏(85)」頼みこそが最大のリスク…「高市総裁」を待ち受ける“短命政権”の可能性】からの続き──。テレビ朝日の「羽鳥慎一モーニングショー」は高視聴率で知られている。人気のワイドショーで女性コメンテーターが相次いで自民党新総裁に選ばれた高市早苗氏に批判的な指摘を行った。(全2回の第2回)
***
【写真を見る】「ホテルの部屋で、飲みィのやりィのやりまくった」 かつては“イケイケ”だった高市早苗氏
10月6日の放送では弁護士の猿田佐世氏が出演。靖国参拝など高市氏が保守的な傾向が強く、選択的夫婦別姓についても慎重な態度を示していることに触れ、「むしろ女性の活躍に足かせをはめてきた存在のようにも見える」と批判した。
10月8日の放送では元AERA編集長でジャーナリストの浜田敬子氏が出演。高市氏を支持する有権者は女性より男性が多いと指摘した。担当記者が言う。
「公明党が連立の離脱を通告したことからも分かりますが、いわゆるリベラルから左派の有権者が高市さんを批判的に見ているのは間違いないでしょう。ただ、猿田さんや浜田さんに限らず、高市さんに批判的な女性の識者は『高市さんは女性の代表ではない』、『女性有権者は高市さんを支持していない』と指摘する傾向があります」
選挙コンサルタントの鈴鹿久美子氏は「大前提として自民党が究極の男社会であることは確認しておきたいですね」と言う。
「立憲民主党なら女性代表が選出されても不思議ではありません。しかし自民党は不可能だと思っていました。実際、あの小池百合子さんでも総裁には選ばれなかったほど、自民党に存在した“ガラスの天井”は分厚かったのです。にもかかわらず、高市さんは党のトップに選ばれました。とにかく政治家としてやれることは全部やり尽くして手に入れた地位でしょう。その結果、『高市さんは生物学的には女性だけれど、政治家としては男性的に思える』と考える女性有権者が存在するのは仕方がないと思います」
その一方で鈴鹿氏は、「ならば女性有権者は高市さんを支持しないかと言えば、それも違うでしょう」と言う。
「多くの女性有権者は、同じ女性議員でも『野田聖子さんは政治家としても女性的だ』と考えると思います。小池百合子さんについては意見が分かれるかもしれません。そして高市さんには“男性的”というイメージなのは前に指摘した通りです。選挙コンサルタントである私から見ると、むしろ女性有権者は、男性社会の中で戦い勝ち上がってきた高市さんに期待しているのではないでしょうか。なぜなら自分たちも同じ男社会で苦労してきたからです。会社で男性上司に悩まされている女性は、『高市さんは負けないでほしい』と考えるでしょう。これから首班指名と組閣などを経て高市政権がスタートすることが確実視されていますが、やり方によっては女性有権者を味方に付けることは可能だと思います」
となると、連立離脱を公明党に突きつけられた格好の高市氏に対し、女性有権者の同情票が集まる可能性があるわけだが、鈴鹿氏は否定的だ。
「公明党が高市さんをイジメているとは映らないでしょう。どのメディアでも「自民党の政治とカネの問題」という言葉を使っていますので、支持者はこの点に意識が集中していると思います」
第1回【大逆転の立役者「麻生太郎氏(85)」頼みこそが最大のリスク…「高市総裁」を待ち受ける“短命政権”の可能性】では、実は高市政権の権力基盤は脆弱だという鈴鹿氏の分析をお伝えしている──。
デイリー新潮編集部

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

SNSでもご購読できます。