【清水 芽々】還暦を過ぎた寮母の部屋に忍び込んで…!北関東の金属加工工場で発生…外国人技能実習生の「夜這い事件」

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「日本で働きながら技能を学ぶ」外国人実習生の存在が何かと物議を醸しているが、その最たるものが「職場からの失踪」だ。
出入国管理庁の発表によると、令和6年の技能実習生の失踪者数は6510人とされ、過去5年間の失踪者は38321人にのぼる。今年5月時点でも9416人が不明のままだ。
技能実習生が「余程のことがない限り転籍(職場を変えること)ができない」立場であることから、職場でのトラブルが失踪の原因になっているケースもあるという。
言葉や文化、習慣の違いなど、外国人実習生が日本での暮らしに戸惑うことは容易に想像できるが、逆に言えば、受け入れる側にとっても予期せぬトラブルに見舞われることもある。
北関東某所、田園風景が広がるのどかなこの地域に、10年以上前から積極的に外国人実習生の受け入れを行っている金属加工工場(以下・X社)がある。
現在もベトナムやカンボジアを中心に20名ほどの技能実習生が働いており、X社では彼らのための寮も完備されている。
「寮は工場から徒歩圏内にあります。浴室と台所、食堂は共用ですが、部屋はトイレと洗面所がある個室で、本人負担額は2万円。待遇としては悪くないと思います」
そう説明してくれたのはX社の元社員・A子さん。
A子さんは在籍当時、主に福利厚生を担当しており、外国人実習生たちの世話役のようなことをしていた。
「私は英語が話せるので通訳がメインでした。実際に彼らの身の回りの世話をしていたのは寮母の恵美子さん(仮名)です」
恵美子さんは60代半ば。夫に先立たれ、同居していた息子一家との折り合いが悪かったことから、X社の「住み込み・寮母」の求人を見てやって来たという。
「とても元気で明るくて、実年齢より10歳くらいは若く見える可愛らしい方でした。優しくて面倒見が良かったです。10代~20代の若い実習生たちを実の息子のように可愛がっていましたし、実習生の方も母親のように慕っていました」
調理師免許を持つ恵美子さんは、日本食を食べやすいようにアレンジしたり、実習生たちの故郷の味を再現するなど料理の腕を振るい、それも実習生には好評だったという。
「料理以外にも洗濯や掃除などをやってくれていました。彼らが体調を崩した時は看病もしていましたし、ホームシックになったり、悩みがある時などは相談相手になっていました。恵美子さんは実習生たちと同じ建物に寝泊まりしていたこともあって、名実共に彼らの生活の支えでもあったのです」
そんな風に親身に寄り添う恵美子さんに対して、2年前のある日、ひとりの実習生が信じがたい行動に出た。
「恵美子さんに夜這いをかけたんです」
恵美子さんの部屋は食堂の先の奥まったところにあり、恵美子さんに用事がある時は内線電話で連絡をすることになっていたため、誰かが近づくことはほとんどなかったという。
「恵美子さんは鍵をかけずに寝ていたんだそうです。すると、いきなり誰かが布団の中にもぐりこんで来て、そのまま襲いかかって来たと言っていました」
必死で抵抗する恵美子さんだったが、若い男性の力には敵わなかった。
精神的肉体的ショックから、翌朝部屋から出ることができなかった恵美子さんはA子さんに連絡。切羽詰まった様子で「朝食の支度ができない」と話す恵美子さんのただならぬ様子に焦ったA子さんは、実習生たちの朝食代わりに買い込んだパンを持って寮に駆け付けたという。
「最初は体調を崩したのかと思ったのですが、事情を聞いて青ざめました。お世話になっている恵美子さんに対して、そんな鬼畜な行動をとる人間がいるとは思いもよりませんでした」
しかも、恵美子さんは「相手が誰なのかわからなかった」と話す。
「部屋が暗かったので相手の顔が良く見えなかったそうです。その時、寮には12人ほどの実習生が暮らしていたのですが、みんな背格好が似ていたため、相手を特定するのが難しいようでした」
A子さんから報告を受けた社長が実習生全員に個別に話を聞いたそうだが、結局加害者はわからずじまいだったという。
「本人はもちろん、周りも心当たりがあっても口をつぐんでいた可能性はあります。警察に被害届を出して、DNA鑑定でもすれば別ですが、そうなるといろいろな問題が起きるということで公にはできませんでした。恵美子さんもそれを望んでいなかったので、内密に処理されました」
泣き寝入りせざるをえなかった恵美子さんのために社長は多額の見舞金と新しい職場を用意。事件後、恵美子さんは実習生の誰とも顔を合わせないまま寮を去って行ったという。
「この事件をきっかけに寮母は廃止され、寮では炊事・洗濯・掃除を実習生が各自でやることになったのですが、彼らの生活は見る見る荒れて行きましたね。建物の中はゴミとほこりだらけだし、洗濯物もさぼりがちなのか、ユニフォームから異臭を放つことも珍しくなかったです。食生活の偏りも原因なのでしょうが、体調を崩す実習生も増えました。何より、恵美子さんという心の拠り所を失ったことで精神的に不安定になる実習生が目立つようになりました」
「若気の至り」や「出来心」では許されない事件。ひとりの実習生の蛮行と引き換えに彼らが失ったものは大きかったに違いない。
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