《「父子相伝がない」の指摘》悠仁さまはいつ「天皇」になる準備を始めるのか…大学でサークル活動を謳歌するなか「皇位継承者としての自覚が強まるかは疑問」の声も

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筑波大学で学生生活を謳歌する秋篠宮家の長男・悠仁さまだが、長きにわたる皇室の伝統を受け継ぐ「未来の天皇」として、どのように歩みを進めていくのか。今後はそれこそが、国民の重大関心事となる。
【写真】「自転車に乗って颯爽と…」キャンパスライフを謳歌する悠仁さま
いよいよ成年皇族としての公務が始まる悠仁さま。19歳の誕生日である9月6日の成年式に向けて、入念に準備を重ねてきたという。宮内庁関係者が言う。
「伯父である天皇陛下や父の秋篠宮さまの時の成年式に関する資料に目を通し、宮殿でリハーサルも行ないました。天皇陛下や秋篠宮さまの成年式を知る宮内庁OBの指導も受けて習礼を繰り返されたそうです」
その一方、式直前まで筑波大学のバドミントンサークルの活動にも精を出していたという。同じバドミントンサークルに所属する学生はこう話す。
「夏休み中の自由練習にも悠仁さまはよく顔を出されていました。うちのサークルは筑波大でも屈指の『飲みサー』といわれています。1年生も声をかけられますが、飲みの場では、20歳未満と20歳以上で席を分けるなどの工夫をしています。人数が多く、私も毎回飲み会に行っているわけではないので、悠仁さまが参加したとはまだ聞いたことがありませんが……。ただ、『ひっさーが20歳になったら一緒に飲んでみたい』と心待ちにしている学生もいますね」
そうして大学生活を謳歌している悠仁さまが直面することになるのが、「『天皇』となる準備をいつ始めるのか」という問題だ。成年皇族としての公務も増えていくなか、次世代の天皇となるための「帝王学」を修得しなくてはならない。
皇室ジャーナリストの神田秀一氏はこう語る。
「秋篠宮家としては、悠仁さまの大学在学中は、将来研究したい課題を見つけたり、ご学友との親交を深めたりして、人としての成長を大切にする時期だと考えているようです。しばらくは帝王学よりも学業優先というかたちになるのではないでしょうか」
そのあり方は、これまでの帝王学の伝授と異なる点もあるようだ。
今上天皇は、幼少時に浜尾実東宮侍従や旧華族の黒木従達東宮侍従長から、国民との接し方、公的な仕事、礼儀作法などを学んだことで知られる。
「加えて昭和の時代には、毎週土曜夜に当時皇太子だった上皇陛下とともに今上天皇が皇居を訪れて昭和天皇の話を聞く『定例ご参内』が開かれていました。そこで活字や記録に残らない話を聞き、昭和天皇のお考えを皇室全体で共有していました」(神田氏)
こうした教えを学ぶため、今上天皇は成年を迎える前から多くの時間を割いてきた。
「学習院高等科時代には、学校の授業とは別に東宮御所で、将来の天皇の素質を身に付けるための様々なご進講を受けられました」(皇室ジャーナリスト)
悠仁さまも幼少期より伊勢神宮や神武天皇陵、武蔵野陵を参拝し、沖縄や広島、長崎など戦争にまつわる地を訪問するなど、皇族としての歩みを進めてきたものの、「天皇家での帝王学教育の質や量と比べると、だいぶ大きな違いがあるように見受けられる」(前出・宮内庁関係者)という。
背景には今上天皇と秋篠宮さまが受けてきた教育の違いもある。
「今上陛下が皇位継承を前提に帝王学を授けられ、上皇陛下からも『父子相伝』で様々な教えを受けたのに対し、秋篠宮さまは天皇になるのではなく、結婚したら独立して宮家になる立場と考える状況でした」(同前)
今上天皇や秋篠宮さまの子供の世代で唯一の男性皇族である悠仁さまは、生まれながらに「未来の天皇」としての存在だったが、秋篠宮さまはそうした立場ではなかったという違いがあるわけだ。
2024年11月の誕生日会見では、「天皇のあり方について悠仁さまにどう伝えていくか」と聞かれた秋篠宮さまが「私はその立場ではありません」と答えたこともある。
その秋篠宮さまが自由な教育方針を持っていることも影響してくるとするのは皇室史に詳しい宗教学者の島田裕巳氏だ。
「上皇陛下や今上天皇が通った学習院大は歴史に裏づけられた伝統があり、周囲から”将来の天皇”とみられることで本人の意識が育ちます。しかし筑波大学の自由の校風のもとで、悠仁さまに皇位継承者としての自覚が強まるかは疑問です」
そうしたなかでは今後、悠仁さまが秋篠宮家の外から教えを受ける機会がどれだけ増えるかが注目される。元宮内庁職員で皇室解説者の山下晋司氏は言う。
「天皇の在り方を学ぶために今上陛下や上皇陛下とお会いする機会を増やし、様々なお話を直に伺う必要があると思っています。悠仁親王殿下に対してそう願っている国民は多いでしょう」
悠仁さまの帝王学教育について宮内庁総務課報道室は「大学では授業に出席されるほか、色々な活動をなさっておられます」と回答した。
秋篠宮家をめぐる状況もあり、今上天皇の長女・愛子さまへの皇位継承を望む”愛子天皇論”もくすぶる。ただ、「愛子さまも今上陛下をすぐ側でご覧になってきたとはいえ、帝王学までは授けられてはいないはず」(前出・宮内庁関係者)だ。
悠仁さまの生誕時、女性・女系天皇容認の皇室典範改正をめぐる議論が白紙に戻された経緯があるが、皇位継承の問題を正面から議論せずにきたことが、皇室の未来に不安を生じさせていることも忘れてはならない。
※週刊ポスト2025年9月19・26日号

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