逗子海岸へ車が無許可侵入、波打ち際で立ち往生4時間半 消防署員らが脱出に力貸す、なぜこんなことが

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水上バイクをけん引しようと、神奈川県逗子市内の逗子海岸へ乗用車が無許可で侵入し、スタックして長時間立ち往生する騒ぎがあった。
車は、カギがかかっていない車止めのある市道から入ったともみられている。一体なぜこんなことが起きてしまったのだろうか。
観光客でにぎわうビーチで、白い高級外国車が後部を海に向けて、波打ち際で動けなくなっている。
タイヤが3分の1ほど砂に埋まっており、後輪付近は、水に浸かる状態だった。消防署員や観光客ら大勢で後ろから押したり、前輪の下に板を引いたりするが、なかなか動かない。
車近くの海上には、水上バイクが浮かび、車の隣にバイクを運ぶ台が置かれていた。
2025年9月7日日曜日の夕方から、こうした様子を撮った写真や動画がX上で次々に投稿された。
その情報によると、車はこの日の17時ごろ、海岸の中央付近から侵入し、水上バイクを海から引き上げようとしてスタックしたらしかった。
その状況について、現場へ出動した逗子市消防本部は8日、消防予防課の担当者がJ-CASTニュースの取材に詳しく説明した。
説明によると、7日の18時15分に、「水上バイクを海から引き上げようと車を砂浜に乗り入れたところ動けなくなった」といった内容の119番通報が入った。消防署員らが現場へ急行すると、50歳前後の男性ドライバーから、JAF(日本自動車連盟)に依頼したものの、作業対象外として断られたと説明があったといい、消防では、車が沖に流されては困ると考えて対応したという。
署員らは、スコップで車の前の砂をかき出し、下が固くなるところまで掘った。この方法で道を作りながら、観光客も手伝って車を押し、男性ドライバーが車のアクセルを断続的に踏み続けた。車が自走できるところまで来て、脱出の作業が終わったときは、すでに21時30分になっていた。
男性ドライバーは、他の人が主催したバーベキューに参加するとともに、車で水上バイクを逗子海岸に持ち運んだと説明した。男性の仲間は、5、6人いたという。
男性は、スタックした状況について、「水上バイクを引き上げるため、波打ち際まで車をバックさせ、台車をギリギリのところに置いて車を走らせると、タイヤが砂にはまってしまった」といった内容を話したという。この騒ぎで、警察も現場に出動していた。
県警逗子署は9月8日、「該当する事案はありますが、広報案件ではないので、詳しいことは言えません。法律に抵触するかは、現在調査中です」と取材に答えた。
逗子海岸は、県が管理しており、車の進入は、県の条例で禁止されている。
県横須賀土木事務所の許認可指導課は8日、取材に対し、7日は、海の家を撤去するため、事前に申請で許可されて、工事車両が海岸に出入りしていたと説明した。
逗子海岸では、海水浴シーズンは、逗子市が海水浴場を開設して、水上バイクのルールを定めている。しかし、この日は、シーズン外のため、水上バイクの規制はしていなかったとした。
男性ドライバーは、国道下でトンネルになる市道から海岸中央部へ侵入したとみられている。市の経済観光課は8日、取材に次のように答えた。
(J-CASTニュース編集部 野口博之)

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