歓楽街の夜は大人の遊園地 豪遊する「太客」女性たちの素性は? ツケ踏み倒し逃亡する自称お嬢さまも

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

夜の世界では、お店で大金を使ってくれるお客さんのことを「太客」と呼びます。ホストクラブの場合、太客=キャバクラやラウンジや大人のお店で勤めるキャストの女性だと思われがちですが、実際の職業は様々なんだそう。
【写真】「おっぱいが大きい人の聴診は嬉しいですか?」小学生みたいな質問に医師の回答は?
もちろんホストクラブのお客さんの中では、夜職の人が圧倒的に多いのは確かです。しかし最近はSNSでの夜職ブームも関係して、“業界人”以外の客層がとても厚くなっていると聞きました。
元々ホストクラブは娯楽の一環であり、SNSやYouTubeなどの補助的ツールがエンターテイメント性をより一層高めていますからね。広い範囲にアプローチした結果、客層が広がるのは当然のことでしょう。
最近はOLさんや大学生も気軽にお店へ遊びに行く時代。その中でも売り上げを支える太客女性の職業とちょっとしたエピソードを一緒に覗いてみましょう。
ホストクラブの太客といえば、いつの時代も多いのが実家が超・極太のガチお金持ち。親のカードを使うやら、あり得ない金額のお小遣いを突っ込んで豪遊する女性というのは本当に存在するのです。汗水垂らしながら働く人々からすると、羨ましい限りですね。
例えば「働いていないから暇だった」や「ウチの財力なら、エース(一番お金を遣う客のこと)になれそうだから」、「イケメンに癒されたい」などの理由でホストクラブに足を踏み入れるお嬢様たち。親がホスト通いを知っているパターンもあれば、全然知らないままお小遣いを渡し続ける例も多いです。想像を絶する富豪だと、子どものお金の使い道なんて気にもしないのかもしれません……。
すっかりホス狂いと化したお嬢様のA子さんは仕事をしておらず、毎日のんびり暮らしていました。夜は基本的にスケジュールが空いているため、「いつでも店に遊びに行ける」とのこと。ホストからすると売り上げを支えてもらい、指名本数も増やせる顧客を抱えるのは嬉しいことでしょう。
しかし世間知らずなお嬢様だと、性格はわがまま放題で指名ホスト以外に悪態をつくなどの問題も少なくはないせいで「神様のようなお客様」とは言い難いらしいです(現役ホスト談)。
ちなみに自称・お嬢様もたびたび現れるので、よく見極めなければ「ツケで高額シャンパンの注文を貰ったのに支払いをせずにそのまま逃亡」や「実は多額の借金でホストに投資しており支払い能力無し」という事実が発覚し、自称お嬢様の負債をホストが背負わされるケースもあります。
それ以外にも、自称お嬢様がじつはロマンス詐欺で稼いでいる詐欺師で、詐欺師に勧められてホスト自身も詐欺師になってしまうこともあるようです。後者についてはあくまでホスト業界での噂レベルの話ですが、お嬢様が来店した場合には注意しておいて損はないでしょう。
また、売れっ子漫画家がホストに狂う例もなくはないです。確率的には低いものの、イケメン好きがいるのも事実ですからね。漫画週刊誌の連載陣でなくとも同人誌界隈で有名だったり、バズったWEB漫画で大金を得て、太客と化す例も実際にありました。
もともとアニメや漫画好きの人々は非現実的なものを好む傾向が強いため、推し活にハマりがち。ホストクラブも推し活の一環ですから、声優やVチューバーの追っかけから歓楽街に移行するのも珍しい話ではありません。
作家たちは売れてさえいれば、使える金額が青天井。印税ガポガポな“漫画家ドリーム”を掴めば面白いくらいの高収入ですからね。コミケの売り上げをそのまま指名ホストに突っ込んだイラストレーターも実際にいたほどです(笑)。
漫画家は暗いイメージが強いけれど、売れっ子作家ほど実はそうじゃなかったりします。芸術家なので変わり者な点は否定できませんが、取材も兼ねて来店する先生もいますので、太客の中でも面白い存在と言えるかも?
女社長はホストクラブの定番太客で、お嬢様より数が多いですね。最近の売り上げ億超えホストたちのエースが女性経営者なんてのは、たびたび耳にするほど。イケメンに癒されたいのか、それともペット感覚で「育成」を楽しみたいのかは人それぞれですが、かなりの敏腕社長でさえホストにハマるので面白いものです。
遊び方はかなり派手な人が多く、アイドルなど推し活に慣れてる女社長が夜の街に足を踏み入れると、使う金額が桁違いになります。推し活の延長で夜遊びにハマり、なかには「なぜか遊び始めてから会社の業績が上がった。金は天下の回り物かもしれない」という、とんでもエピソードもありました。
某企業を経営するK代さんは、とあるホストを指名し、エースに育て上げました。顧客数が少ない人をターゲットにして、支えた売り上げのぶんだけ色々な“サービス”をしてもらっているそう。「いつかは誕生日プレゼントに車をあげたい」とバブリーな発言もあって、筆者の私も驚きです。
経営者を客として掴むと数字はかなり安定もするのですが、こちらもお嬢様同様に“クセ強客”なことは確かです。「シャンパン入れるから言うことをききなさい」と昔ながらのモンスター客もいますから、ホストも苦労が絶えませんね。
夜の世界とは本当に大人のための遊園地です。太客事情を聞いていると、まるで夢を見ているような気分になってしまいます。
◆たかなし亜妖(たかなし・あや)元セクシー女優のシナリオライター・フリーライター。2016年に女優デビュー後、2018年半ばに引退。ゲーム会社のシナリオ担当をしながらライターとしての修業を積み、のちに独立。現在は企画系ライターとしてあらゆるメディアで活躍中。
◆たかなし亜妖(たかなし・あや)元セクシー女優のシナリオライター・フリーライター。2016年に女優デビュー後、2018年半ばに引退。ゲーム会社のシナリオ担当をしながらライターとしての修業を積み、のちに独立。現在は企画系ライターとしてあらゆるメディアで活躍中。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

SNSでもご購読できます。