死亡率高い「直撃」「側撃」に複数の死傷者を出す危険性のある「分岐放電」 6月から9月に急増する落雷から身を守るには【Nスタ解説】

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大気が不安定になりやすい6月から9月は、「落雷」の危険性が大幅に増加します。雷に打たれたものの、奇跡的に命が助かった男性が、その恐怖を語りました。
【写真を見る】「一瞬、真っ白に…」落雷からの奇跡の“生還”をした男性の証言
これから雷雨が増えてくる季節、どのようなことに注意すればいいのでしょうか。
南波雅俊キャスター:6月から9月にかけて急増する「落雷」。全国で観測された、過去10年間の月別平均の落雷数をまとめたデータ(※2015年~2024年の10年平均フランクリン・ジャパン調べ)によると、5月は約25万回なのですが、6月になると50万回を超え、8月は最も多く、1か月だけで100万回近くの落雷があるということです。

また、1年間の落雷の合計数は年間370万回を超えていますが、10年前と比べると1.8倍も増えているというのです。
取材した気象会社のフランクリン・ジャパンによると「気候変動などが影響している可能性がある」といいます。
気象予報士の森田正光さんは「突然の雷雨は梅雨明けから発生しやすい」「今年は梅雨明けが早まる可能性がある。そろそろ突然の雷雨にも注意が必要です」と話しています。
人体への「雷撃」にはいくつかのパターンがあるそうです。
【人体への雷撃主なパターン】<直撃>・人体に直接落雷する・死亡率は約70~80%・雷は「高いところに落ちやすい」性質があるため、人が並んでいる場合、“背の高い人”に落雷する可能性も<側撃>・木などの落雷を受けた物体や人から、落雷電流が別の物体(人)に飛び移る・死亡する可能性が極めて高い<分岐放電>・落雷の電流が大気中で分岐、複数地点に落ちること。・一度に複数の死傷者を出す危険性も<地面を伝わり人体へ>雷が地面に落ち、そばに立っている人の体に通電する可能性も
日比麻音子キャスター:山や地上だけではなく、海やビーチでも落雷の被害が報告されています。夏休みで外出が増える時期ですので気をつけていきたいですね。
山内あゆキャスター:部活や合宿、林間学校、修学旅行といった、子供だけで外に出る機会も増えていくので注意をしたいですね。
高柳光希キャスター:学生時代、陸上部でした。平地で活動していたので、避難指示がよく出ていたのを覚えています。
南波キャスター:フランクリン・ジャパンによると落雷から身を守るためには「安全性の高い場所に避難すること」だといいます。<屋外>・鉄筋コンクリートの建物・木造建築物(電流が通りにくい)・自動車(電流が車体をつたって地面に抜けていく)
<室内>・電化製品や壁から1mくらい離れる・電化製品のコンセントを抜いておく<屋外で避難できない場合は“雷しゃがみ”>・頭を低くしてしゃがむ・耳をふさぐ・両足を閉じ、かかとは上げる雷に打たれた方によると、「雷が聞こえてきてからあっという間に落雷した」ということですので、とにかく早く避難をすることが大事だということです。
気象庁ではホームページで公開している『雷ナウキャスト』の活用を呼びかけています。雷を解析し、1時間後までの予測を行い、10分毎に更新して情報を提供しています。【雷ナウキャスト】・活動度4:激しい雷落雷が多数発生・活動度3:やや激しい雷落雷あり・活動度2:雷あり雷光が見える、雷鳴が聞こえる・活動度1:雷可能性あり現在は雷発生なし今後落雷の可能性あり

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