異例の猛暑 今年の梅雨は「大雨と猛暑を繰り返すメリハリ型」甘みがアップする野菜は?【Nスタ解説】

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16日は広い範囲で6月の半ばとしては異例の厳しい暑さとなりました。今週はこの暑さが続く見込みで、熱中症に厳重な警戒が必要です。猛暑と大雨が繰り返す生活への影響を調べました。
【写真を見る】大雨と猛暑を繰り返すと…「干からびる野菜」「甘味がアップする野菜」
井上貴博キャスター:東京消防庁によりますと、東京都内では16日午前0時から午後3時までの間に男女21人が熱中症の疑いで病院へ搬送され、このうち7人が中等症だということです。

16日は各地で気温が上昇し、午後4時現在、全国915地点のうち「30℃以上の猛暑日が415地点」、「35℃以上の猛暑日が22地点」となっています。
熱中症には十分注意をしてください。▼こまめな水分・塩分補給▼十分な休憩や睡眠▼ガマンせずエアコンを使用するなどしてください。
高柳光希キャスター:エアコンの試運転も行うようにしてください。私は4年前の6月、暑くなったのでエアコンをつけたのですが、壊れていたようで動きませんでした。メーカーに問い合わせたところ、修理までに1~2週間かかるといわれてしまいました。修理を待つ間は、ベッドに保冷剤を敷いて寝ていましたが、保冷剤が溶けると眠れなくなりました。故障の原因は室外機と配管の接続不良だったようです。当時、築4年の物件でしたが、築浅だとしても油断してはいけないと思いました。
井上キャスター:空調メーカーのダイキン広報担当者によりますと「部屋が冷えるから大丈夫というワケではありません」といいます。エアコンの試運転で▼変な音がする▼変なニオイがする▼リモコンが点滅(エラー表示)などが生じた場合、修理の必要があるかもしれませんので注意をしてくださいということです。
井上キャスター:今年の梅雨の特徴について、気象予報士の河津真人さんは「大雨と猛暑を繰り返す『メリハリ型』」だといいます。気象予報士のみなさん揃って「今年は平年とあまりにもかけ離れている」といいます。2週間先までずっと晴れの予想でも、その先にまた雨が戻ってくるかもしれないので『梅雨明け』の発表をしてもいいのかどうか頭を悩ませているようです。
出水キャスター:エアコンの使い方も今年は工夫をしないといけませんね。
文芸評論家三宅香帆さん:まずはエアコンの試運転ですね。
井上キャスター:メリハリ型の梅雨でコメへの影響が心配になります。
五ツ星お米マイスター東京・山菊米穀店雨間瑞秀さんによりますと「お米の生育に『暑さ』は必要。空梅雨の方が問題です」といいます。
最近は猛暑の影響で収穫量が減少し、コメ不足になったのではないかと思いましたが、雨間さんに聞いたところ、「今年は『暑さに強い品種』を増やして栽培している。心配ないと思います」ということです。生産者の皆さんが気象状況に合わせていろいろと工夫をされているというのです。
一方、野菜への影響について、「カラフル野菜の小山園」小山三佐男さんに聞いたところ、「ダイコンにひび割れが起きたり、生育異常で花が咲いた」といいます。育成スピードが早まり、収穫前に花が咲いてしまったというのです。
ほかにもレタスが栄養不足で変色したり、しおれたり、紫カリフラワーは猛暑の影響で腐食や干からびてしまったそうです。
これらの原因について、小山さんは「雨が降った後に暑い日が続くと地中が蒸れて野菜が腐ってしまう」といいます。地中が湿気の多いサウナや砂風呂みたいな状態になってしまっているというのです。一方、トマトやナス、トウモロコシなどは地表から(実が)少し離れているので、甘味がアップして美味しくなっているということです。
また、オンライン直売所「食べチョク」代表の秋元里奈さんによりますと「(メリハリ型の梅雨で今年は)秋になると美味しい栗が収穫できそう」といいます。例年のデータによると、暑さや雨のバランスがいいと、美味しい栗ができるということです。

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