家族からそんな報告を受けたら、皆さんはどう思うだろう?
何を言っているんだ、と信じないかもしれない。しかし息子にそう言われ、天井に目をやった父の目に映ったのは――。
怪しい壺が、天井から生えている。まさにそうとしか言えない光景だった。
静岡県在住のXユーザー・小林成彦(@naru422)さんが2025年6月8日に投稿したのは、24秒の動画。天井の梁らしき部分から、下向きに壺のようなものが生えているのが写っている。どの角度から見ても、丸い胴部に細長い頸部がついた、壺のようである。真下から見ると、口の部分もしっかり開いていることもわかる。
側面にはトラの柄のような縞模様がついていて、なかなか芸術的だ。
この默筬瓩浪燭覆里。どうしてこんなところに狎犬┐騰瓩い襪里。
Jタウンネット記者は10日、小林さんに話を聞いた。
見習い猟師カメラマンを名乗る小林さんは、静岡県浜松市の山間部で、狩猟に従事しつつ、写真や映像の仕事にも取り組みながら、妻と3人の子供たちと共に暮らしている。都心から移住してきて、10年目だという。
そんな彼が息子からガレージの天井に生えた「怪しい壺」の存在を知らされたのは、6月8日のことだった。
怪しい壺の、正体――それは、コガタスズメバチの巣だという。
小林さんは生き物が大好きで、出会った生き物たちについてSNSやイベント展示での発信を行うことで、地域の魅力を伝えようとしている。
だから、常日頃から生き物を探す癖が付いているのだが、自宅ガレージの天井は全くの盲点。「怪しい壺」の存在には息子に言われるまで気づかなかった。
その後、しばらく巣を観察しているとコガタスズメバチの女王蜂が壺の中に入っていく場面を目撃したそうだ。
11日、ハチについて詳しい玉川大学ミツバチ科学研究センターにも話を聞いたところ、怪しい壺の正体は「コガタスズメバチの初期巣」だと考えられるという。
こういった巣の中には女王蜂、さらには数匹の働き蜂がいることもあるので、巣に近づくことは危険。そのまま放置しておくと巣が成長する可能性があるため、見かけた場合は「駆除してもらうことを考えて下さい」。
ちなみに小林さんはハチへの対処に慣れているため、巣が発達する前に女王蜂を捕獲。默筬瓩呂修虜櫃縫丱薀丱蕕砲覆辰燭箸いΑ
正体を知っていると思わずギョッとしてしまう「怪しい壺」に、X上では8万2000件以上のいいね(12日夕時点)のほか、こんな声が寄せられている。
もし読者の皆さんが天井から生えている「怪しい壺」を見かけたら、専門家に見てもらうようにしよう。
けっして触れてはならない「禁断の壺」かもしれないのだから……。