「選挙で勝ったから『俺、何やっても大丈夫やねん』と」 斎藤元彦知事に大学教授「40%支持あるのは異様」

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タレントの石原良純氏は2025年5月31日、関西テレビの「ドっとコネクト」に出演。兵庫県の斎藤元彦知事が再選された24年11月の選挙について「選挙の信任を得てしまっていると言われているけれど、こないだの選挙はメディアとSNSとの乖離があった。どこかでちゃんと判断できない場になってしまった」と疑問を呈した。
番組内では、兵庫県の第三者委員会が元県民局長の私的情報を元総務部長が県議3人に漏えいしたと認定し、「斎藤知事らの指示があった可能性が高い」と結論付け、斎藤知事が「指示をしたという認識は全くございません」と完全否定したとのニュースを取り上げた。
第三者委について、元厚労省キャリア官僚の中野雅至・神戸学院大教授は「単に県が設けた第三者委員会なので、無視しようと思えばなんぼでも無視できる」と解説。「自分で(第三者委を)作っている訳で、でも自分が都合の悪いのは知らん、都合のよいのだけOKと、極めて自己都合のいい解釈」と知事の姿勢を批判した。
斎藤知事は、2021年の選挙で約86万票、県議会で不信任決議を受けて行われた24年11月の選挙で約111万票を得て、当選した。
中野氏は、斎藤知事の言動について「結局、選挙がすべてなんです。選挙で勝ったから『俺、何やっても大丈夫やねん』という考えが背後にあると思う」と分析。タレントの石原良純氏は「選挙の信任を得てしまっていると言われているけれど、こないだの選挙はメディアとSNSとの乖離があった。どこかでちゃんと判断できない場になってしまった」と語りかけると、中野氏は、選挙が公示された後に斎藤知事に関する報道がなくなり、元県民局長の私的情報がSNSで拡散されたことを指摘。その結果、「投票行動ががらっと変わって、一気に投票率が10%上がった」。
元県民局長のデータについても触れた。「私的情報とクーデター計画があったのではないかと、クーデター計画みたいなのがあるから、あれは正義の告発ではなくて、なんかの陰謀だという人がいる。一県民局長がそんなことできると思わないけれども、それができるという人もいてる。それが一定支持された」と語った。
番組内では、兵庫県民への街頭インタビューの様子が流され、「もうあの人いい加減に辞めたらええんや。人をバカにしとるでホンマ! 自分のことはかくして他人のことはどうとかこうとか、ちゃんと調べてどうせ悪いことしたら神様はわかっとんねんから」(90代)。「真意がなかなかはっきりした情報がでていないのが、一番気になるところ。否定する何かしらの証拠があれば説得力はあるんでしょうけど、それがない限りは認めた方がいい」(20代)。「もしそういうこと(漏えいの指示)をしてたとしたら、きちんと説明して給与カットをする。正しいのに給与カットするのは矛盾している」(50代)などの声が流された。
関西テレビのスタッフが兵庫県民100人に聞いたアンケートの結果が「続投すべき」37人、「辞任すべき」63人だったと紹介された。
中野氏は「議会はビビッて何もしないと思います。これだけ報道されても、悪質性が極まっても、40%支持あるっていうのは異様ですよ。斎藤さんの政策を評価する人とかマスコミ嫌いっていう人もいると思う。メディアでやればやるほど『俺は斎藤支持するねん』って人もいるから、これが20%になったら解散してもやれるんちゃうなと思うけど、(続投すべきと答えた)37人は相当高いと思いますよ」と語った。

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