LINEに逮捕状、渋谷署員を名乗る人が「あなたは共犯者」…兵庫で特殊詐欺が前年3倍

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今年1~3月の兵庫県内の特殊詐欺被害が約12億4000万円に上り、前年同期の約3・3倍に急増していることが、県警のまとめでわかった。
被害件数も503件でほぼ倍増しており、被害が拡大している。(長野祐気)
県警によると、最も被害が多かったのは、「オレオレ詐欺」で約7億3000万円。前年の約5・7倍に増え、特殊詐欺全体の約6割を占める。次いで、医療費が戻るなどと偽る「還付金詐欺」が約2億8600万円で、「架空料金請求詐欺」が約1億4500万円。
オレオレ詐欺の件数136件のうち、警察官を装ったケースは72・1%で、23年の14%と比べると、大幅増になった。LINEで偽の逮捕状の画像を被害者に送信し、「お金の番号を調べる必要がある」「優先調査のための費用が必要」などと現金をだまし取る手口が目立つという。
被害が最も大きかったのは三田市内に住む無職の男性(71)が2~3月に計4000万円を詐取された事件。自宅に電話があり、警視庁渋谷署員らを名乗る人物から「あなたは共犯者だ」などと言われ、市内の公園で金融庁職員をかたる男に現金2000万円を手渡すなどした。
県警生活安全企画課の山本修次席は「詐欺グループから携帯電話にかかってくることがあり、若い人の被害も起きている。身に覚えのない電話番号には出ず、かけ直さないようにしてほしい」としている。

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