【全2回(前編/後編)の前編】
男性皇族が「学習院」以外の大学へ進学するのは戦後初めてのことになる。前例を踏襲することなく、常にお子様たちの自主性を重んじてこられた秋篠宮家。その教育成果が結実したわけだが、受け入れる側の大学では、さっそく幾つもの“懸念”が浮上している。
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一般的な大学生は、入学式直後が最も周囲の注目を浴びる時期であろう。
学内を歩けばさまざまなサークルの勧誘攻勢。新歓コンパに出れば、次々と先輩や同級生たちから声をかけられる。まるで自分が人気者にでもなったかのような錯覚に陥るが、それも授業が始まれば、あっという間に現実へと引き戻される。
各々がキャンパスライフという名の日常を歩み始めるわけだが、未来の天皇陛下となれば話は異なる。
筑波大学の生命環境学群生物学類へ入学された秋篠宮家の長男・悠仁さま。4月5日の入学式後、連日オリエンテーションが行われていたが、いよいよ14日から本格的に授業が開始された。
それから約3週間がたったが、学内における悠仁さまの注目度は、下がるどころかうなぎ上りらしい。
「日増しに悠仁さまという存在が、自分に近づいている印象がありますね」
とは、悠仁さまの先輩にあたる生物学類の現役学生。ちなみに筑波大では、一般的な大学の学部に相当するのが「学群」、学科は「学類」と称される。
「この間までは、友達の友達が悠仁さまと遭遇したという話を聞くレベルでした。ところが、先週ついに私の研究室の友人が『バドミントンサークルの新歓で見た』と言っていたんです。さすがに畏れ多くて話しかけられなかったそうですが、そろそろ自分も出会えるのではと思ってしまいます」
高校時代バドミントン部で汗を流された悠仁さまは、大学でも同じスポーツを選ばれるようだ──。そんな類いの話が構内では交わされているそうだが、この学生が続けて話す。
「入学シーズンになると、学生会館には医師が常駐して健康診断を受けることができます。強制ではなく任意ですが、そこにも悠仁さまが現れたそうです。出会った友人が『わざわざ受けに来るんだ』とびっくりしていました。学生食堂でご飯を食べているという話も聞きまして、意外と庶民的だなと思いました」
その学食で、実際に悠仁さまを目撃したと話すのは、今年4月に入学したばかりの新入生である。
「すれ違った際に『今の、悠仁さまじゃないか』と振り返ったら、本当にそうだった。友人と食べ終わったパスタの皿を片付けている様子でしたが、最初は気付かなかったくらいなので、服装とかもまったく印象に残っていません。オーラを感じさせないというか、意外にも普通過ぎて気が付かなかった」
早くも周囲に溶け込んでいるご様子がうかがえるが、学食をはじめキャンパスの風景が、悠仁さまのご入学で一変してしまったと嘆く声も聞こえてくる。
冒頭の学生が言う。
「悠仁さまが授業を受けることが多い建物の中に学食はある。これまでは大学OBなどがよくご飯を食べに来ていたんですが、今は入れなくて……。大らかな大学の文化が変わってしまった部分は、間違いなくあると思います」
いったいどういうことか。今や悠仁さまが通われる生物学類の入る棟の入り口には、複数の警備員が立ち、身分証の提示を求めるなど、出入りする人間に目を光らせているというのだ。
「悠仁さまの入学前、建物には出入り口がいくつもありました。自由にいろいろな場所から出入りできたのですが、警備員の立つ1カ所を除いた全てに〈常時閉鎖中〉の張り紙がされるようになった。何人かの友人は、入り口前に置かれた学生証提示についての案内板の写真をSNSに載せて“ダル過ぎ”などと投稿していましたね」(同)
建物の外周でも巡回警備に余念がない。屈強な警備員が、一般家庭に普及するお掃除ロボットのごとく、外壁に沿うように歩く。壁の上を見上げて不審物をチェックする光景は、日常茶飯事だという。
件の建物は、窓のほとんどに鉄格子がはめられていることも相まって、まるで監獄のように見えるとの声もある。立入禁止のエリアには、事件事故の現場などで規制線として用いられる黄色いテープが張られ、大学には場違いな雰囲気を醸し出しているのだ。
別の現役学生に聞くと、
「学食の横にはテラスがあるのですが、出入り口が閉鎖されてしまった。そこでパソコン作業をしたかったのですが、面倒だったのでキャンパスの原っぱで作業をしていました。裏口あたりでは監視カメラの工事をしているので音が響く。脚立を伸ばして、作業員が天井あたりをいじっていましたね」
筑波大の近隣に住む住民によれば、
「これまで大学には住民も普通に入れて、学食や学内のパン屋へ行く人も多かった。そのパン屋はつくば市の隣の下妻市に本店があってね。ここからだと距離があるので、学内の支店に買いに行く人も多かったけど、今は気軽に入れません。昼間にもパトカーを頻繁に見るようになったしね。地元民からすれば、あっちこっちに監視の目があるような気がして迷惑しているよ」
入学式の夜には、こんな出来事もあったそうだ。
「22時ごろ、暴走族が集まって来てね。普段から何か悪さをするわけではなく、大学横の通りをバイクで走るだけだけど、この日はいつもの何倍も騒いでいた。警備が厳しくなったことで、反発する気持ちが強くなったのかしらね」(同)
本部棟のある筑波キャンパスは、単一キャンパスとしては九州大学の伊都キャンパスに次いで日本で2番目に広い敷地を誇る。その面積は258ヘクタール、東京ドーム約55個分にもなり、森に囲まれた構内には芝生の広場や池、沼などが点在。開放的な雰囲気で“門のない大学”とも呼ばれる。
たしかに都心などにある大学とは異なり、市街地との境界を明確に区切る門や塀はない。敷地内を自動車用道路が縦横に走り、近隣住民がジョギングや犬の散歩、サイクリングなどを楽しむ姿が見られる。広いキャンパスでは、筑波大生も自転車を持つのが当たり前とか。
事実、悠仁さまご自身も入学後の会見では、
「授業の合間とか、自転車に乗って移動をしようと思っています」
と述べられた。
一方で、悠仁さまの学内での風景を捉えた画像が、SNSでは数多く投稿され続けている。
確認できたものだけでも、たとえば悠仁さまがご学友と自転車を押しながら歓談なさる姿、スマホを手に構内を歩かれる様子などが投稿されていた。
皇室担当記者によれば、
「悠仁さまの背後には、常に私服警官が距離を置いて警護につく態勢が取られています。自転車での移動も同様ですが、SNSの投稿画像は、暴漢なら十分に凶行に及べる距離で撮影されており、セキュリティーへの不安は尽きません」
懸念すべきは、前述した学食など現在は教職員や学生などしか立ち入れない場所でも、悠仁さまの姿が撮影されていることだ。
「そうした画像が、中国のSNSに投稿されているんです。悠仁さま本人であることを説明する中国語の文章がついており、中国人留学生が隠し撮りしたものではないかとの臆測を呼んでいます」(同)
後編【「悠仁さまだって人間」「ガチガチの警備を望んでいるのか」 筑波大生は「お互いにとって良くない」】では、悠仁さまも所属される生物学類の学生らの人間模様について詳しく報じる。
「週刊新潮」2025年5月1・8日号 掲載