「死ぬかと思った」地元高校生が振り返る “火柱” 迫る自宅からの脱出劇…地元民が噂する「ひどすぎる出火原因」とは

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冬の寒さから一転、全国的にお出かけ日和とも言える温暖な日が続くなか、岩手県・大船渡市では空気の乾燥が続いていた。それが延焼の要因となったようでーー。
「2月26日、大船渡市で山火事が発生していることが発覚しました。3カ所でほぼ同時に出火しており、乾燥した空気や西からの強い風など、複合的な要因で山火事が拡大しているとみられています」(社会部記者)
出火原因は正確にはわかっていないが、地元住民の間では “ある噂” が飛び交っている。
「最初の2件については、『ゴミを燃やしているときに火が燃え移った』と考えている人が多いです。田舎なので、いわゆる野焼きをすることは多いですから。ただ、3件めについては『タバコのポイ捨て』なんじゃないかと言われているんです。というのも、山間部の小屋から山林に移ったみたいですからね。小屋のなかでタバコを吸って、きちんと消していなかったんじゃないかという話になっています。
あまりにひどい話ですが、放火でもないし、ここまで広がったのは気象条件のせいです。天災だと思って、みんなあきらめていますよ」(地元住民)
どこでも起きうるちょっとした不始末ーー。だが、小さな火種は風にあおられ、木々を飲み込み、巨大な炎の波へと変化しつつある。
「このままでは死ぬかと思いました」
こう語るのは、大船渡市にある避難所「リアスホール」に避難してきた高校2年生の男子生徒だ。
「まず、家のまわりに煙が立ち込めてきたんです。そして窓からみると、少し先に見たこともないような巨大な火柱が目に入りました。急いで両親に声をかけて脱出しましたよ。じつは、明日は高校の卒業式なんです。離れ離れになる先輩に会うため、制服だけは持って家を出ました。
その後、消防署に勤める友人から、自分の家が写った写真が送られてきたのですが、唖然としましたよ。たぶん、今ではもう焼け落ちていると思います……。
高校は避難区域じゃないので通常どおりです。なんとか卒業式には出たいですし、部活もやりたい。いつになったら前と同じように高校に通えるようになるのか、心配です」(男子生徒)
天災か人災かーー。今後の検証を待つしかない。

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