「暴力団の知り合いがいると言われ返金してもらえなかった」 池袋のタワマンで医師免許を持たない中国人による違法整形が多発か 被害女性が証言するその実情

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2月17日、東京・池袋のマンションで、医師免許がないにもかかわらずまぶたの二重手術などを行ったとして、中国籍の男女3人が医師法違反の疑いで警視庁に逮捕された。警視庁は手術を受けた複数の女性から、「施術を受けた場所が化膿した」との相談があったことから捜査を行っていた。
【写真】違法整形の施術を行う韓旭娟容疑者。他、問題となった院が入っていた池袋のタワマン
実は今回逮捕された3人は、在日中国人社会では、違法整形をめぐる失敗で頻繁にトラブルを起こしていたことでも知られている。実際に事件現場となったマンションで美容手術を受けたという中国人女性は、次のように証言している。
「この美容クリニックを知ったのは昨年夏頃でした。ウィーチャット(微信)のグループチャットで頻繁に二重手術や豊胸などの宣伝をしていたんです。今回逮捕された女は、自身のSNSにも、日本で取得したとする自身の名前が記載された医師免許証、看護師免許証の写真などを投稿していたので信用してしまったんです。言葉の問題もあるので、中国人にやってもらうほうが安心だと思って……」
被害に遭った女性によると、違法整形が行われていたのは池袋西口にある30階建てタワーマンションの25階で、同フロアの2部屋で二重まぶたや豊胸、リフトアップなどの手術が行われていたという。被害女性の担当には、今回逮捕された韓旭娟容疑者がつき、ヒアルロン酸を胸に注射する豊胸術が5万円で行われた。
ところがその1週間後、注射箇所が化膿し胸に痛みを感じたことから韓容疑者に対応を求めるメッセージを送ったところ、「施術に問題はないので対応はしない。返金も出来ない」と返信があり、最終的には「暴力団の知り合いがいる」と脅迫するメッセージを送りつけられ、その後メッセージが届かないようブロックされたという。
違法整形を行ってきた容疑者3人だが、その関係も意外なものだった。数年前に韓容疑者のクリニックで美容相談をしたことがあるという女性によると、「このクリニックでは韓容疑者の他に2人の男性も施術を手伝っていましたが、1人は韓容疑者の弟、もう1人は韓容疑者の息子であると本人から聞いたことがあります」と証言している。今回韓容疑者の他に逮捕された2人の男こそが、弟と息子だったのだ。
違法整形とはいえ、こうした技術はどこで習得し、手術・施術器具などはどのように手に入れたのだろうか。在日中国人社会に詳しいジャーナリストの周来友氏によると、「手術に使用する麻酔薬やヒアルロン酸、それから注射器、メスなどの器具は、ウィーチャットにいる仲介業者からいくらでも入手が可能です。恐らく中国・韓国の病院やクリニックから横流しされたものが仲介業者の手に渡り、何らかの方法で日本に送られているのでしょう」とのこと。
さらに「中国では、素人が二重まぶた手術や豊胸術を学ぶための違法スクールが存在しており、正規の美容クリニックと結託し、美容整形手術を見学するツアーもあるようです」とも指摘した。
免許証などの偽造も行い、違法整形を行ってきた容疑者たち。しかし、今もこうした違法整形の広告はウィーチャット上で、数多く投稿され続けているようだ。死亡事故にも繋がりかねない業者への取り締まりが急がれるところだ。

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