富山県などは25日、富山市と入善町で22~24日にノロウイルスによる集団食中毒が発生したと発表した。
計28人が下痢や嘔吐(おうと)を訴え、1人が死亡した。県は25日、ノロウイルスによる食中毒が続いているとして、食中毒注意報を出した。
富山市婦中町上轡田のサービス付き高齢者住宅「ホクサン上轡田」では、21日の朝食と昼食を食べた80歳代以上の入所者11人が嘔吐し、吐いたものをのどに詰まらせた1人が窒息死した。
市保健所は同住宅内の集団給食施設を25~27日の3日間、営業停止処分とした。
富山県入善町で22~23日に開催された「入善ラーメンまつり」では、蒸しカキを食べた10歳未満~40歳代の男女17人が下痢や腹痛を訴えた。症状などからノロウイルスと推定されており、新川厚生センターが詳細を調べている。県生活衛生課によると、蒸しカキは2日間で約2000個提供された。
県内では、この2件を含め今年に入ってから計4件のノロウイルスによる食中毒が発生。患者数は計387人に上る。
県は25日、食中毒注意報(3月10日まで)を発令。食品は85度以上で1分間以上、中心部まで十分に加熱して食べることや、調理の前後にせっけんで手を洗うことなどを求めている。