オンラインカジノ「令和ロマン・高比良」活動自粛なら広告塔になった「吉田麻也」は問題ないのか 広告代理店関係者が明かす「コロナ禍に増えたあこぎな売り込み」

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「令和ロマン」の高比良くるまがオンラインカジノを過去に利用していた問題でとうとう活動自粛に追い込まれた。ある広告代理店関係者は「カモにされた芸人たちより、広告塔になって報酬を得ていた著名人の方が悪質ではないか」と語る。
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【写真】無料版だからセーフ? オンラインカジノの広告に出演していた「スポーツ選手」「国民的アイドル」「お笑いタレント」
「高比良さんは、2019年頃、オンラインカジノに違法性がないと思って手を出してしまった言い訳として、『ネットなどに広告がよく出ていたから』と語っていました。実際あの頃、様々なオンラインカジノが堂々とネットやテレビでCMを打っていました。あのような状況では、オンラインカジノが社会で許容されていると誤解する人が出ても仕方ない」(広告代理店関係者)
しかも広告塔になっていたのは、元サッカー日本代表の吉田麻也や岡崎慎司氏という超のつく有名人だ。吉田は「ベラジョン・カジノ」、岡崎は「Bee Bet」というオンラインカジノのCMに出演。CMはスポーツ専門インターネットチャンネル『DAZN』や民放、ラジオにも流れていた。
「オンラインカジノはスポーツベッティングを売りにしているので、著名なサッカー選手を起用したがるのです。もちろん日本に賭博罪があるのは常識だから、高比良さんの言い訳は決して通るものではない。しかし、カモにされた高比良さんと広告等になって報酬を得ていたサッカー選手、どちらが悪いかと言えば歴然でしょう。当然、CMを流していたメディアはもっと問題視されるべきです」(同)
広告を出していた側に捜査が及ばない理由は、CMで取り扱っていたのはオンラインカジノの無料版でありそのサイト自体には違法性がないからだ。だが、関係者は「無料版は有料版へ引き込むためのツールだったのは明らかなのだから、馬鹿げた理屈」と言い切る。
この関係者の元にも、一時期、オンラインカジノ広告案件はよく持ち込まれたと言う。
「コロナ禍の時の売り込みはすごかったです。巣篭もり需要が増えると考えていたからでしょう。中堅以下の広告代理店が多く、直接オンラインカジノ業者が持ち込んでくる案件もあった。中には怪しい中国人もいましたね」(同)
通常案件より1.5倍くらい多い報酬が提示されたため魅力的に映ったが、カジノと聞いておかしいと思ったという。
「向こうは『無料版だから問題ありません』と言う。隠されているリスクについて全く説明しないのです。そんなわけがないと思って調べ、すぐに無料版なんてまやかしに過ぎないと気づいて断りました。コンプライアンスをまともに考えている企業ならすぐに気づいたこと。広告を流したメディア、広告塔になった著名人らは目先の金に目が眩んだとしか思えません」(同)
広告塔になっていたのはサッカー選手ばかりではない。スポーツ選手では大相撲の元大関の把瑠都氏、芸能人では元SKE48で女優の松井珠理奈、お笑いグループ「ジャングルポケット」の元メンバー・斉藤慎二などの名前が上がっている。
「著名人の勧めに従って無料版から有料版へと誘導され、違法ギャンブルのカモにされた人の中には、自己破産したり、職を失ったり、家族離散の憂き目にあった人も大勢いるのです。高比良さんが活動自粛に追い込まれるならば、彼らにもちゃんと責任が問われるべきです」
民放関係者によれば、オンラインカジノの広告を流していた局内では「なんでこんな案件を通したんだ」と大問題になっているという。
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デイリー新潮編集部

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