中居氏の女性トラブルを巡り、「週刊文春」は一部の記事を訂正しました。1カ月以上たっての記事の訂正について、「週刊文春」編集部に取材しました。
中居正広氏と女性とのトラブルが起きた食事会を巡り、「週刊文春」が1月28日にホームページに掲載したおわびと訂正。
2024年12月26日発売の新年特大号で、「週刊文春」は2023年6月の問題の食事会について「フジテレビ社員のA氏に誘われた」と報じていました。しかし、1月8日に発売した第2報では「中居氏に誘われた」と修正していたのです。
その後も一連の報道を続ける中で、トラブルのきっかけとされる重要な部分の訂正の発表が、なぜ最初の報道から1カ月後になってしまったのか。「イット!」は「週刊文春」の竹田聖編集長を取材。
事案の根幹に関わる重要な部分になぜ間違いがあったのか、記事の訂正を発表するまで1カ月ほどかかった理由や経緯などについて質問を送りました。
取材に対して「週刊文春」から、質問への回答ではなく編集部からのコメントという形で返答がありました。
「週刊文春」編集部のコメント:昨年12月26日発売号では、事件当日の会食について「女性は社員A氏に誘われた」としていました。しかし、その後の取材により「女性は中居氏に誘われた」「A氏がセッティングしている会の“延長”と認識していた」ということが判明したため、第2弾以降は取材成果を踏まえた内容を繰り返し報じてきました。
また、今回の記事訂正の背景には橋下徹弁護士からの指摘があったとしています。
「週刊文春」編集部のコメント:今回、橋下氏に一連のフジテレビ・中居問題について、有識者の方々が語る企画でインタビューさせていただいたところ、「しれっと誤りを上書きするのは不誠実」とのご指摘を受けました。1月27日に「週刊文春 電子版」に同氏の記事を掲載するにあたり、ご指摘を真摯に受け止め、そうした修正について追記した次第です。あわせて、翌28日に「週刊文春 電子版」の当該記事を訂正しました。フジテレビの記者会見との因果関係はございません。ただし、第2弾以降で報じてきた通り事件直前、社員A氏は女性を中居氏宅でのバーベキューに連れて行くなどしています。また女性も小誌の取材に対し、「(事件当日の会食は)Aさんがセッティングしている会の“延長”だったことは間違いありません」と証言しています。以上の経緯からA氏が件のトラブルに関与していた事実は変わらないと考えています。
今回の「週刊文春」の対応について、橋下徹弁護士は29日、「姑息だし卑怯、文春らしくない。第1報の事実に誤りがあったのではないかと1月6日の時点で気づいたと文春が言っている。そのころくらいに昨日のような訂正・謝罪をしていれば、世の中の今の状況も大きく変わったのかなと思う。もちろん文春も責任重大だけれど、週刊文春の記事がこう変わってますよという話はフジテレビの経営陣がしっかりと会見前にちゃんと言えばよかった」と話しました。
フジテレビは「当初より一貫して当該社員は事案が起きたとされる食事会の設定を含め一切関与しておりません」と主張し、「発行元に対してもその旨伝えておりました。今後は第三者委員会の調査に委ねてまいります」とコメントしています。
芸能・メディア問題に詳しいレイ法律事務所・河西邦剛弁護士は「修正があっても当該社員の関与が完全に否定されているわけではない。どういう人が、どういうことを発言し、それによって当該女性がなぜ『バーベキューパーティーの延長線上に中居さんトラブルがあった日がある』と考えたのか、ここについてがポイントになってくる」と指摘しています。