郡山駅前で大学受験生をはね死なせた男、複数の信号無視か…「日付が変わるくらいまで飲酒」と供述

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福島県郡山市のJR郡山駅前で酒気帯び運転の車に大学受験生がはねられて死亡した事故で、自動車運転死傷行為処罰法違反(過失運転致傷)容疑などで現行犯逮捕された同市の男(34)が、複数の赤信号を無視して現場の横断歩道に突っ込んだとみられることが、捜査関係者への取材で分かった。
男は「日付が変わるくらいまで飲酒していた」と供述しており、郡山署は危険運転致死容疑も視野に捜査する。
事故は22日午前6時35分頃に発生。横断歩道を渡っていた大阪府箕面市の予備校生女性(19)が男の軽乗用車にはねられ、死亡した。女性は同日、奥羽大歯学部の特待生選抜を受験する予定だったという。
現場は信号機のある交差点で、捜査関係者によると、事故当時は男の側の信号が赤だった。現場手前でも赤信号を無視して走行し、規制速度の40キロを超えて交差点に進入したとみられる。
男は21日夜に郡山市の飲食店で飲酒したといい、「自宅で少し休んでから用事があって外出し、その帰りだった」「取り返しのつかないことをしてしまった」と供述。同署は飲酒や事故の状況を調べている。
同署は23日、男を過失運転致死、道路交通法違反(酒気帯び運転)容疑で福島地検郡山支部に送検した。
事故から一夜明けた23日、郡山駅前の現場では、近くの街路樹の根もとに花束を供えたり、手を合わせたりする人たちの姿が多く見られた。
事故があったのは、郡山駅や商業ビルなどを利用する市民や観光客らが行き交う横断歩道。黄色い花をそっと置いた市内の40歳代女性は「受験生が亡くなったことの悲しみと、飲酒運転で事故を起こした人への怒りしかありません」と話した。
一方、郡山署は23日未明、現場近くで交通検問を始めた。25日まで行う。相良昭博交通1課長は「尊い命が飲酒運転によって失われた。取り締まりを強化していく」と話した。

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