〈“第二の頂き女子”再び逮捕〉ハレンチ写真を送り「お金貸して」「絶対返すから…」被害者は90人総額1億円超「騙されてると思っていたけど…」まだまだ増える?

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昨年から集英社オンラインでも詳報していた、マッチングアプリで知り合った男性から現金をだまし取ったとして警視庁に逮捕された井田しずく容疑者が、別の男性からも現金3000万円あまりをだまし取った疑いなどで今月、再逮捕されていたことが判明した。警視庁によると、井田容疑者は全国各地の男性およそ90人から1億300万円以上にのぼる大金を詐取したとみており、すでに3回、詐欺や窃盗の容疑で逮捕されている。各地に被害者がいるこの事件。判明している被害は氷山の一角だ。
〈画像〉ピンクのキャミソールで“素”の姿の井田容疑者、シャンパンをいれてホストたちとはしゃぐ姿も…
「井田容疑者は2023年、マッチングアプリで知り合った男性=当時66=から67回にわたり、現金計約3200万円をだまし取った疑いなどがもたれています。警視庁による井田容疑者の一連の逮捕は4回目です。昨年10月、そして11月には2度、同様の容疑で逮捕されていました」(社会部記者)
集英社オンラインは複数の被害男性に取材し、これまで井田容疑者が複数のマッチングアプリで出会った男性たちから金を騙し取ってきた手口や、彼女の人となりを詳報してきた。
井田容疑者が男性から金をせしめる手口は驚くべきことに、1度も男性たちと会わずに、LINEなどのやり取りで完結しており、実に大胆不敵といえる。
〈勤めているキャバクラで財布がなくなった〉
〈今日中に託児所のお金を支払わないといけない〉
〈滞納している家賃を今日中に払わないといけない〉
取材した被害男性たちによれば、井田容疑者はこうした理由をつけては金を銀行口座に振り込むようせがんだという。
井田容疑者は男性たちの恋愛感情につけこむように、結婚の約束をしたり、体の関係を約束したり、『会うから信用して』と、全裸や局部のアップなどの写真を自ら送りつけたりしたこともあった。
#1で報じた千葉県市原市に住む男性Aさんも井田容疑者に金を貸して返済されていない被害者のひとりだ。
Aさんによれば、LINEでの会話はほとんど金の無心が中心だったという。ただ、金を貸すと、結婚をほのめかしたり、下着姿の写真を送ってきたりと、井田容疑者の“アフターフォロー”は抜かりがなかったという。
「正直、騙されていると思っていましたよ。でも自分しか助けられないような気持ちになってしまったんですよね。
騙されていると思いつつも、金を貸していた部分もあります。井田に貸した金額は全部合わせて約2400万円になります。被害者のなかでも私は被害額が大きいほうだと思います。
私は弁護士を雇って、井田を相手取り、2400万円を返してもらうべく民事訴訟を起こしました。もちろん、井田は一度も出廷しませんでした。
昨年、井田に約2200万円の支払いを命じる判決が出ました。ですが、まだ1円も返ってきていません」(Aさん)
警視庁は、Aさんのような井田容疑者による「ロマンス詐欺」の被害男性は全国各地におよそ90人もいるとみている。
それを裏付けるかのように、インターネット上の掲示板やXなどのSNSで、“井田しずく”という女性が詐欺行為を働いているとして、多くの被害者からの投稿が掲載されていることがわかる。
Cさんもまた同じ手口で被害に遭った一人だ。マッチングアプリで井田容疑者と出会い、一度も会うことのないまま金を貸し、返ってこないという。
Cさんによれば、4年ほど前からインターネット上で井田を名乗る人物による詐欺被害を訴える男性が続出。
実態を探るべく、名乗り出た被害者同士で情報交換したところ、一時はCさんのもとに20人を超える被害者が集まったという。
「集まった情報を照合してみると、マッチングアプリで井田と知り合ったものの一度も会っていない男性がほとんどでした。それに振り込みに使われた銀行口座の番号や名義人の名前が、複数の被害者の間で同一だということもわかりました。
みなさん当時、警察に相談には行っていたようですが、金の貸し借りは民事になり詐欺と判断するのが難しく、被害届を受理してもらえず、泣き寝入りしたケースが多かったです」(Cさん)
警視庁は井田容疑者が総額1億300万円以上にものぼる大金を詐取したとみて調べている。大金は一体どこへ消えたのだろうか――。
集英社オンラインは、2018年から昨年11月までの井田容疑者を知る元交際相手のX氏の取材に成功。
X氏は井田容疑者と共通の知人の結婚式で出会い、交際するようになったというが、その約1カ月後に井田容疑者から実は既婚者だと打ち明けられ、一時は“不倫関係”にあったそうだ。
20歳そこそこの井田容疑者だったが、金に困っている様子は全くなく、むしろその逆だったと、X氏は明かす。
「とにかく羽振りがよかったんです。当時、井田は21歳くらい。報道で知る限りですが、被害者の方が言われているようなお金に困っている様子は一切ありませんでした。
金を借りたいなんて自分に言ってきたことも一度もありませんでした。むしろその逆で、いつもお金を持っているイメージでしたね。一緒に飲んでいると勝手に会計を終わらせていて、『次、行こうぜ』って誘ってくることがほとんどで、飲み代は井田が払っていました。
ほかにも、井田を合わせて総勢5人くらいで飲んだことがあったのですが、タクシー代を全員分出すことも多々ありました。
井田以外は全員帰る方向が一緒だったので男4人でタクシーに乗り込んだんですが、その際に運転手さんに1万円札を直接渡すという、20歳そこそこの女の子がやらないようなことをしていましたね。
羽振りがいい理由を聞いても、金の出所は言わなかったです。誰かから借りたり詐欺をしたりして得ている金だなんて全く知りませんでした」
X氏や複数の関係者によれば、井田容疑者は昨年12月、千葉県内で警察沙汰になるトラブルを起こしている。X氏はその数週間前に新宿区に住んでいた井田容疑者と会ったという。
「タクシーで伊勢丹新宿店まで行きました。井田はバレンシアガやグッチの服や財布を買っていて、会計はあわせて数十万円くらいで、昔と変わらず金回りはよさそうでした。
自分は荷物持ちにされていた感じですね。井田はそのまま『飲んでくる』と言って、歌舞伎町に消えていきました」(X氏)
警視庁の調べで、井田容疑者は詐取した金を「インターネットカジノやホストクラブで使った」などと供述していることが判明している。
X氏によると、直近では昨年1月に、井田容疑者はインスタグラムのストーリーで、ホストクラブでシャンパンタワーをしている写真を掲載していたという。
多くの被害者の優しさに漬け込み、多額の金を自身の遊興費に使っていたとみられる井田容疑者。
「頂き女子」といえば、約1億5500万円を詐取した罪に問われていた“りりちゃん”こと渡邊真衣被告(26)。1月16日、懲役8年6ヶ月、罰金800万円の実刑判決が下された。
被害者のA氏は井田容疑者の再逮捕を受けてこう明かす。
「自分の被害が事件化されるのはいつになるのでしょうか。少しずつでもいいので、お金を返してほしいです」
全国各地に存在する被害者。井田容疑者の口から何か語られることはあるのだろうか。全容解明が待たれる。
取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班

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