渋谷ハロウィン 規制だらけで飲食店から悲鳴「年々売上減」「他に税金使って」

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毎年若者を中心に多くの人が仮装して詰めかける渋谷のハロウィーン。近年暴動などの混乱が問題視され、厳重な警備態勢が敷かれるまでになったが、今年も10月31日夜の渋谷はにぎわいを見せた。
渋谷区は今年、通年で渋谷駅周辺の一部エリアを夜間路上飲酒禁止に。ハロウィーンの参集をやめるよう呼びかけたほか、渋谷のシンボル・ハチ公にも幕をかけ周辺を立ち入り禁止とした。当日は交通整理として警官を多数動員。DJポリスも出動した。派手な仮装をした人々の後ろでマイクと笛の音が鳴り響くさまは、さながら祭り会場の様相を呈していた。
人出は多いものの、大きな混乱はなし。渋谷センター商店街振興組合の小野寿幸理事相談役は「2018年、私が理事で『変態仮装行列だ!』と言った時代は終わったと思いますよ」と分析。続けて「流行りすたりもありますし、これだけ『やめて』と言われたら大体の人はやめますよ。来年からはハチ公さんを隠すまでの厳しい規制はしないんじゃないですかね」と指摘した。
ただ、あまりの規制に割を食う人もいる。
センター街に店を構えるラーメン店のオーナーは「いつもの週末くらいの人出」と肩を落とす。警察による人流の誘導にもうんざりのようで「人がお店の前で立ち止まれないから客として入ってこない。せっかくメニューを見てくれているのに(警察から)『立ち止まらないで』とどかされちゃう」とぼやいた。
深夜まで営業する飲食店にとってハロウィーンは一番の稼ぎ時だ。
「規制前は年に一番稼げる日だった。もちろん迷惑もかけられますけど、その分儲かったので良かったんです。以前よりコスプレも少なくなったし、肌を出さないから寒くなくてラーメンも食いに来ないですよ(笑い)。年々売上減ですね。規制なんかじゃなく、もっと他に税金を使ってくださいという感じです」
悲喜こもごもの渋谷のハロウィーン。来年はどうなるのだろうか。

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