<独自>コロナ殺菌LED研究に50億円、来年度政府予算で支援 総務省が概算要求へ

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総務省は28日までに、令和5年度予算案の概算要求に新型コロナウイルスの殺菌効果を持つ紫外線を発生させるLED(発光ダイオード)の研究開発費50億円を盛り込む方針を固めた。
アルコールなどの殺菌用の薬品を使うと動作に影響する恐れのある電子機器や書籍などの除菌向けに、同LEDの実用化を目指す。
殺菌効果の高い紫外線は、紫外線の中でも波長の短い「深紫外線」と呼ばれる目に見えない光。総務省は新たな予算措置で、同省所管の情報通信研究機構(NICT)が進めてきた高強度の深紫外線LEDの研究開発を支援する。
NICTは、これまで通信分野に応用できる技術として深紫外線を研究してきた。ただ、新型コロナの感染拡大に伴い深紫外線の殺菌効果に注目が集まったことから、コロナウイルス除菌に使える深紫外線LEDの研究も強化し同LED搭載の小型懐中電灯型機器の実用化に取り組んでいる。
深紫外線LEDは既に空気清浄機など一部で実用化されているが、直接コロナウイルスを殺菌できる懐中電灯型機器の実用化のためには、深紫外線LEDの発生出力の強化や効果的なLEDの配列の工夫が必要になるという。総務省は今回の予算措置によりこれらの課題や、目を照らさないようにする安全対策などの研究を加速させたい考えだ。

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