”なりすまし美人市議”防犯カメラに残る「犯行の一部始終」入手

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

下に並んだ画像をご覧いただきたい。これは、堀本和歌子・前福岡市議(41)が対立候補の”なりすましビラ”を配布する、犯行の一部始終が映し出された防犯カメラ映像である。
今年8月8日の未明、黒ずくめの服に帽子とマスクを着用し、福岡市博多区内の住宅街に現れた堀本氏は、物陰からコソコソと様子を窺った後、足早に民家のポストに近づき、ビラを配布。ダッシュで逃走した(3枚目画像3点)。同区内のマンションに設置された防犯カメラには、「チラシの投函ご遠慮ください!」という張り紙の横で、集合ポストに丁寧にビラを入れていく堀本氏の姿もハッキリと残されていた(4枚目画像3点)。堀本氏が配布したビラは、計約200部にも及ぶという。
なりすましの被害を受けた参政党の新開裕司元衆議院議員(54)は、発覚から約1ヵ月後に刑事告発。防犯カメラの映像から車が特定され、堀本氏は私文書偽造の疑いで事情聴取を受け、10月28日に議員辞職をするに至った。新開氏が語る。
「朝、何人もの知り合いから『変なビラがポストに入っていた』と連絡があって、驚きましたよ。このような悪質な印象操作は許せませんが、ひとまずはビラの配布がなくなりホッとしています」
だが、事件には疑問点も残っていると、新開氏は続ける。
「堀本さんが一人でこのようなビラを作ったとはどうしても思えない。彼女は車で博多区内を回ってビラを配っていましたが、私の支援者がいる地区にピンポイントで配布していた。間違いなく土地勘のある運転手がいたはずです」
堀本氏の車を運転していたのは誰か――。地元の市議会関係者の間では、事件発覚直後から盛んに名前があがっている人物がいるという。
「日本維新の会から公認を受け、来春の福岡市議選に立候補する予定のXという男性です。堀本前市議とは党の同僚ですね。Xは過去に複数回、福岡市議選に立候補し、いずれも落選していました」(日本維新の会関係者)
堀本氏はアパレル会社の経営などを経て’19年の市議選で当選したが、X氏とは選挙前から親交が深かったという。二人をよく知る地元関係者が証言する。
「堀本が経営していたアパレル会社の資金繰りに困っていたのか、Xと一緒にカネを貸してくれる人がいないか相談されたことがあります。その後、議員になったらどうかと堀本にアドバイスしたのもXですよ。二人の仲の良さは地元では有名で、しょっちゅう一緒に食事に行っていました」
本当にX氏が協力者だったのだろうか。FRIDAYは堀本氏の携帯に直接電話をかけ、真相を聞いた。
――ビラを配った当日、Xさんも一緒にいたのは事実でしょうか。
「そうです。『堀本和歌子新聞』というのを配るからと、騙して協力をお願いしたんです。車に乗っけてくれないかと」
――Xさんの指示でビラを配ったわけではない?
「ないです、ないです。警察にも私のPCで作ったということを提出しています。Xさんには本当に申し訳なくって」
――Xさんとのご関係は。
「面白おかしく言われる方もいらっしゃいますが、本当に(男女の関係では)なくて。昔からの仲の良い友だちだったんですよ。本当に、本当にないです」
堀本氏は終始慌てた様子でそう語り、電話は切れた。
被害者の新開氏はこう嘆息する。
「車で隣に座っていて、ビラの内容を知らないなんてありえないじゃないですか……。警察はXについても捜査を進めていると聞いています。堀本さんの出方次第では、名誉回復のため、民事でも訴訟をするつもりです」
前代未聞の「なりすましビラ事件」は、まだ幕引きとはならなそうだ。
『FRIDAY』2022年11月18日号より

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

SNSでもご購読できます。