「大きくなったかなぁと思って」母の再婚相手から性的虐待を受けた女性が告白する「耐え難い毎日」

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漫画家の魚田コットンさんが幼少期から10年間にわたり、母の再婚相手(継父)から繰り返し受けた性的虐待の日々を告白する『母の再婚相手を殺したかった 性的虐待を受けた10年間の記録』が、SNSを中心に大きな反響を起こしている。
シングルマザーの母と姉と三人で暮らしていた魚田さんは、小学校4年生のときに、母が連れてきた友人グループの中にいた“ツカサ”と名乗る男と出会う。彼はのちに魚田さんの新しい父親になる男だった。一緒に遊んでくれたり、母親の代わりに寝てくれたり、可愛がってくれているのだと疑わなかった魚田さん。だが、その愛情は次第に歪みを増していき、果ては幼少期から10年間に及ぶ、性的虐待につながっていった――。
『母の再婚相手を殺したかった 性的虐待を受けた10年間の記録』(魚田コットン/竹書房)
幼少期から10年間にわたって…魚田さんは次のように語る。「この話はもともと運営していたブログで描きはじめたもので、継父による性的虐待は、ブログで公表するまで誰にも言ったことがありませんでした。それになぜか後ろめたさを感じていて、友人や夫を騙しているような気分でいつも過ごしていました。ずっと私の中でどす黒いヘドロの様にへばりついていて、何度も誰かに言おうと思ったり、ネットでどこかに書き込もうとしたりしたことがありましたが、最後まで勇気が出ませんでした。不思議ですよね、こっちは完全な被害者なのに。なぜか自分が悪いことをしたような後ろめたさや罪悪感を感じてしまうんです」『母の再婚相手を殺したかった 性的虐待を受けた10年間の記録』より「性的虐待は周囲から発見されにくく、それでいて被害者の心に大きく傷を作ります。何年経っても何十年経ってもその傷が癒えないこともよくあるものです。私は自分の体験談を描くことしかできませんが、それでも、これを読んだ方が少しでも癒されますように。あなたは幸せになる権利を奪われてはいません」(魚田さん)本記事では魚田さんの承諾のもと、魚田さんが体験した日々を取り上げる。 中学生になって…シングルマザーだった母の交際相手“ツカサ”から性的ないやがらせを受けていた魚田さん。その後、母親とツカサは再婚し、妹も生まれた。(自分の子供が出来て本当に父親になったら、さすがに私に興味はなくなるよね)と希望を抱いていたが、それすらも打ち砕かれてしまう。『母の再婚相手を殺したかった 性的虐待を受けた10年間の記録』よりツカサの意向で急遽ツカサの実家に移り住むことになった魚田さん一家。中学生になり第二次性徴を迎えた魚田さんを待ち受けていたのは、恒常的なセクハラ行為だった。中学校が近くなったことで朝の時間に余裕ができたが、それと同時に朝の準備時間がツカサと重なることが増えていったという。繰り返される行為ツカサが先に洗面所を使用していたら、魚田さんは時間をずらすようにしていたが、こちらが先に使っていると、あからさまに避けることはできない…。ある日の朝、魚田さんが歯磨きをしていると、ツカサが洗面所に入ってきた。(なんで私がおるときに来るん…。さっさと顔洗って出ていこう)魚田さんがそう思って前かがみになった瞬間だった。ゾワッと身の毛がよだつ感触…。ツカサが魚田さんの胸をさわっていた。反射的にその手を跳ねのけたが、ツカサは確信犯でにやつくばかり。『母の再婚相手を殺したかった 性的虐待を受けた10年間の記録』より「なに?」「いやぁ、大きくなったかなぁと思ってね」魚田さんは激しい衝動に駆られたが、どんな反応をしてもコイツは面白がるだけや…と思いとどまる。こうしたセクハラ行為が繰り返されるうちに、ツカサへの憎悪を他の家族に気づかれないよう、魚田さんは感情を表に出さないようになっていった。そんな「異常な日常」のなか、母親は何も言ってこなかった。魚田さんはある「疑問」を抱く――。後編【「母は何も感じなかったのだろうか…?」母親の再婚相手から性的虐待を受けた女性を苦しめる「不信感」】に続きます。『母の再婚相手を殺したかった 性的虐待を受けた10年間の記録』(魚田コットン/竹書房)
魚田さんは次のように語る。
「この話はもともと運営していたブログで描きはじめたもので、継父による性的虐待は、ブログで公表するまで誰にも言ったことがありませんでした。それになぜか後ろめたさを感じていて、友人や夫を騙しているような気分でいつも過ごしていました。ずっと私の中でどす黒いヘドロの様にへばりついていて、何度も誰かに言おうと思ったり、ネットでどこかに書き込もうとしたりしたことがありましたが、最後まで勇気が出ませんでした。
不思議ですよね、こっちは完全な被害者なのに。なぜか自分が悪いことをしたような後ろめたさや罪悪感を感じてしまうんです」
『母の再婚相手を殺したかった 性的虐待を受けた10年間の記録』より
「性的虐待は周囲から発見されにくく、それでいて被害者の心に大きく傷を作ります。何年経っても何十年経ってもその傷が癒えないこともよくあるものです。私は自分の体験談を描くことしかできませんが、それでも、これを読んだ方が少しでも癒されますように。あなたは幸せになる権利を奪われてはいません」(魚田さん)
本記事では魚田さんの承諾のもと、魚田さんが体験した日々を取り上げる。
中学生になって…シングルマザーだった母の交際相手“ツカサ”から性的ないやがらせを受けていた魚田さん。その後、母親とツカサは再婚し、妹も生まれた。(自分の子供が出来て本当に父親になったら、さすがに私に興味はなくなるよね)と希望を抱いていたが、それすらも打ち砕かれてしまう。『母の再婚相手を殺したかった 性的虐待を受けた10年間の記録』よりツカサの意向で急遽ツカサの実家に移り住むことになった魚田さん一家。中学生になり第二次性徴を迎えた魚田さんを待ち受けていたのは、恒常的なセクハラ行為だった。中学校が近くなったことで朝の時間に余裕ができたが、それと同時に朝の準備時間がツカサと重なることが増えていったという。繰り返される行為ツカサが先に洗面所を使用していたら、魚田さんは時間をずらすようにしていたが、こちらが先に使っていると、あからさまに避けることはできない…。ある日の朝、魚田さんが歯磨きをしていると、ツカサが洗面所に入ってきた。(なんで私がおるときに来るん…。さっさと顔洗って出ていこう)魚田さんがそう思って前かがみになった瞬間だった。ゾワッと身の毛がよだつ感触…。ツカサが魚田さんの胸をさわっていた。反射的にその手を跳ねのけたが、ツカサは確信犯でにやつくばかり。『母の再婚相手を殺したかった 性的虐待を受けた10年間の記録』より「なに?」「いやぁ、大きくなったかなぁと思ってね」魚田さんは激しい衝動に駆られたが、どんな反応をしてもコイツは面白がるだけや…と思いとどまる。こうしたセクハラ行為が繰り返されるうちに、ツカサへの憎悪を他の家族に気づかれないよう、魚田さんは感情を表に出さないようになっていった。そんな「異常な日常」のなか、母親は何も言ってこなかった。魚田さんはある「疑問」を抱く――。後編【「母は何も感じなかったのだろうか…?」母親の再婚相手から性的虐待を受けた女性を苦しめる「不信感」】に続きます。『母の再婚相手を殺したかった 性的虐待を受けた10年間の記録』(魚田コットン/竹書房)
シングルマザーだった母の交際相手“ツカサ”から性的ないやがらせを受けていた魚田さん。その後、母親とツカサは再婚し、妹も生まれた。(自分の子供が出来て本当に父親になったら、さすがに私に興味はなくなるよね)と希望を抱いていたが、それすらも打ち砕かれてしまう。
『母の再婚相手を殺したかった 性的虐待を受けた10年間の記録』より
ツカサの意向で急遽ツカサの実家に移り住むことになった魚田さん一家。中学生になり第二次性徴を迎えた魚田さんを待ち受けていたのは、恒常的なセクハラ行為だった。
中学校が近くなったことで朝の時間に余裕ができたが、それと同時に朝の準備時間がツカサと重なることが増えていったという。
ツカサが先に洗面所を使用していたら、魚田さんは時間をずらすようにしていたが、こちらが先に使っていると、あからさまに避けることはできない…。
ある日の朝、魚田さんが歯磨きをしていると、ツカサが洗面所に入ってきた。
(なんで私がおるときに来るん…。さっさと顔洗って出ていこう)
魚田さんがそう思って前かがみになった瞬間だった。ゾワッと身の毛がよだつ感触…。ツカサが魚田さんの胸をさわっていた。反射的にその手を跳ねのけたが、ツカサは確信犯でにやつくばかり。
『母の再婚相手を殺したかった 性的虐待を受けた10年間の記録』より
「なに?」
「いやぁ、大きくなったかなぁと思ってね」
魚田さんは激しい衝動に駆られたが、どんな反応をしてもコイツは面白がるだけや…と思いとどまる。こうしたセクハラ行為が繰り返されるうちに、ツカサへの憎悪を他の家族に気づかれないよう、魚田さんは感情を表に出さないようになっていった。
そんな「異常な日常」のなか、母親は何も言ってこなかった。魚田さんはある「疑問」を抱く――。
後編【「母は何も感じなかったのだろうか…?」母親の再婚相手から性的虐待を受けた女性を苦しめる「不信感」】に続きます。
『母の再婚相手を殺したかった 性的虐待を受けた10年間の記録』(魚田コットン/竹書房)

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