8月12日、今年初めて日本に上陸し、大雨とともにゆっくりと東北地方を横断した「台風5号」。岩手県久慈市では、48時間雨量が観測史上1位となる481.5ミリの記録的な大雨を観測。一時、警戒レベル5の「緊急安全確保」が発令されるなど、お盆期間の東北地方に大きな影響が出ました。
そして、お盆期間が繁忙期という有名観光地にも、大きな影響が出ていました。
田中良幸情報キャスター：岩手・岩泉町の山あいの地域に流れてる川なんですけど、相当大きな音を立てながら、かなり激しい勢いで流れています。時折ゴツゴツと岩と岩がぶつかる音が響いています。すごい音がしています。この奥が観光名所でもあります、龍泉洞になります。
水の透明度が高いことで有名な「龍泉洞」。
日本三大鍾乳洞の一つで、洞内のコウモリと共に、国の天然記念物にも指定されている人気観光スポットです。
YouTube「岩泉町公式チャンネルVisitIwaizumi」より「洞内では『ドラゴンブルー』とも呼ばれる美しい地底湖の水を見ることができます」「龍泉洞の水が流れ込む清水川沿いの遊歩道もおすすめスポットです」
普段は、穏やかな水の流れと豊かな自然が広がるこの場所が、一晩で一気に増水し、通路が冠水。12日は、朝から閉鎖となりました。
田中良幸情報キャスター：まもなく12日午後3時、これでも雨がやんで、川の水位も相当下がったということなんですね。きょうはこのあたり規制線がひかれていて、立ち入りが禁止されています。この奥が鍾乳洞の入り口になります。観光客がここから中に入るまさにこの場所、今奥から大量の水が出てきています。とても中を歩くことができないぐらいの量。激しい勢いで、水が鍾乳洞奥から出てきています。あふれ出た水が向こう側の遊歩道につながる橋、その上を通っていますね。
田中良幸情報キャスター：かなり水しぶきが上がっている影響もあって、霧がかったように真っ白になってます。すごい勢いですね。鍾乳洞からの水と、山の上からの水がちょうどここでぶつかり合っています。自分の声が聞こえないぐらい大きな音を立てて。奥がさらに休憩所の建物になるんですが、建物と下の部分に、水がもうきて流れてますね。
「龍泉洞」は、2023年も大雨で水量が増え、8月14日から 9月1日まで閉鎖。今年も台風に見舞われ、2年連続でお盆期間中の閉鎖に追い込まれました。
この状況に、龍泉洞管理事務所の菊地隆二所長は…。
龍泉洞管理事務所 菊地隆二所長：地底湖の方から増水して、通路を伝って出てきているという状況ですね。完全に営業が再開になるのには3週間ほどかかります。お盆期間中ですと（客は）2万人以上ですね。8月で行けば5万人以上見込めるので、大変残念なところです。（「めざまし8」8月13日放送より）