震度6弱の宮崎県、濁り水が発生した地区も…サーフィンの予定だった男性は内陸地の観光へ

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8日に発生した日向灘を震源とする最大震度6弱の地震について、宮崎県は10日、負傷者が2人増え、10人(午後2時時点)になったと発表した。
県によると、うち2人が重傷。このうち50歳代男性は日向市で避難中に屋外階段で転倒した。残る1人は日南市の有料老人ホームに入所する90歳代女性で、施設内で転倒して大腿(だいたい)骨を骨折したという。
住家被害はいずれも宮崎市で半壊1棟、一部損壊12棟が確認されているほか、日南市でも55棟の被害情報がある。日南市東郷地区全域と、吾田、油津両地区の一部では水道の水に濁りが発生し、飲用を控えるよう広報が行われている。
最大震度6弱が観測された日南市にある観光地の飫肥城跡付近は連休初日の10日、訪れる人の姿がまばらだった。土産物などを販売する「おび天蔵」の三原由香里さんは「いつもは帰省客らでにぎわう時期だが、地震の影響で今後どうなるのかわからず不安」と語った。普段は海水浴客や観光客でごった返す宮崎市の青島付近も海水浴場が閉鎖され、人出は少なかった。
一方、宮崎空港ではお盆を古里で過ごす人らの移動が本格化した。南海トラフ地震の「臨時情報(巨大地震注意)」が発表された状態でのお盆となり、両親が心配で予定通りの日程で来県したという宮崎市出身の男性会社員(32)(東京都)は「『南海トラフ』という言葉は聞いたことがあったが、先日の地震で一気に現実味が増した。防災について考える機会にしたい」と述べた。
東京都から訪れた男性会社員(52)は当初、サーフィンをする予定だったが、8日の地震を受け、内陸地の観光名所などを回るように変更するという。「残念だが仕方がない。せっかく来たので宮崎を楽しみたい」と話していた。

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