労組訴え「会社の金で高級外車や家事代行、社長に利益吸い取られボーナス激減」 北海道「業務スーパー」7店舗がスト、交渉のメドたたず

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「業務スーパー」の店頭に張り出されたこのような案内がXで拡散され、話題となった。ストライキを決行しているのは、エス・インターナショナル(神奈川県横浜市)の子会社・ケヒコが北海道で運営する業務スーパー7店舗だ。
貼り紙は、社長にパワハラや不当労働行為などがあったとして、抗議する内容だ。いったい何があったのか。J-CASTニュースは労働組合の担当者に取材した。
ストライキを行っているのは、東京東部労働組合の公式ブログによると、すすきの狸小路店、苫小牧店、苫小牧東店、室蘭店、岩見沢店、滝川店、旭神店の7店舗だ。2024年7月18日13時から開始しており、ストにともなって店舗は休業中。営業再開は未定という。
19日にJ-CASTニュースの取材に応じた東京東部労働組合のエス・インターナショナル担当も務める書記長によると、24年2月、同労組内にエス・インターナショナルおよびケヒコの従業員が加盟する「エス・インターナショナル支部」が結成された。
その背景には、両社の社長を務める人物による会社資産の私的流用があったという。
書記長は、社長は多額の役員報酬とは別に、会社の資産を高級外車や自宅の家事代行サービス、子どもの学校の送り迎えのタクシー代などに使っていたと話す。業務スーパーの事業は「単体で見れば売り上げも利益も上がっていた」というが、利益は社長の私的流用に吸い取られ、会社の経営が悪化。従業員のボーナスが大幅減額なる事態にまでなり、抗議のために労組を立ち上げたと説明した。
労組の立ち上げ後は、社長による労組への誹謗中傷や個人交渉の持ちかけといった「不当労働行為」もあったと主張している。
結成後、交渉を続けていたものの「なかなか改善が見られない、反省してもらえない」として6月29日に業務スーパー6店舗で3時間のストライキを決行した。
しかし、その後も社長の姿勢は変わらず。その上「会社を破産させ、全従業員の雇用をいったん解雇する」との意向を見せたという。労組は自主再建を認めることと社長らの退陣を要求したものの、拒否されたため、今回のストライキに踏み切ったとしている。
ストライキ開始から、1日経つ19日現在まで「社長からは特に何も入ってきてない」といい、状況は変わっていないという。
書記長は
と訴えた。
J-CASTニュースが19日、エス・インターナショナルに取材を申し込んだところ、社長に電話して直接話を聞くように案内された。教えられた携帯電話番号に繰り返しかけたものの、留守番電話につながり、社長は応答しない状態が続いている。回答を得次第、追って伝える。

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