「ギフテッド」の子供を文科省が支援へ…特定分野への並外れた才能、学校生活になじめないケースも

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

文部科学省は来年度から特異な才能のある子供への支援に乗り出す。
記憶力や想像力、特定の学問分野の能力などが突出する子供は、学校生活になじめないケースもあり、支援の必要性が指摘されている。大学や教育委員会に支援策の検討を委託し、民間の先行事例も含め、効果的な支援策を全国に広げる。
文科省は新規事業として来年度予算の概算要求に関連経費を盛り込む方針。
海外では、並外れた知能や芸術的才能、特定の学問分野の能力などがある子供を「ギフテッド」と呼び、特別な教育プログラムを用意する国もある。特異な才能のある子供は、障害があったり、同世代の子供と発達レベルに差があったりし、対人関係がうまくいかず、不登校になるケースもあるという。
文科省は来年度から支援策づくりを始める。教育委員会や大学に〈1〉個々の才能に応じた柔軟な授業作り〈2〉学校になじめない子供を支援するNPOなど学校外組織との連携〈3〉才能と障害を併せ持つ児童生徒への対応――などに取り組んでもらう。2023年度中にも効果的な指導法や支援策をまとめる。
文科省は今回の支援策を英才教育とは位置づけておらず「過度な競争をまねく恐れ」があるとし、IQ(知能指数)などの基準に基づく才能の定義づけも行わない。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

SNSでもご購読できます。