天皇誕生日の一般参賀が行われた皇居ベランダに、愛子さまがお出ましになったときのドレスが話題を集めている。愛子さまが、雅子さまからの”おさがり”のドレスを着用されていたからだ。臨床心理士の岡村美奈さんが、愛子さまがお召しになったイエロードレスがあらわす意味について分析する。
【写真】雅子さまも同じイエローのドレスをお召しに!他、愛子さまの可憐な着物姿なども
* * * 2026年2月23日、天皇陛下の66歳の誕生日を祝う一般参賀、宮殿・長和殿のベランダの中央に、暖かく優しい色が満ちていた。春の柔らかな日差しのような光を放っていたのは、雅子さまと愛子さまがお揃いでお召しになっていた淡いイエローカラーのドレスだ。
愛子さまの可憐さを引き立たせたこのドレスが、今SNSで話題になっている。まるで愛子さまのためにあつらえられたと思うほどお似合いのドレスだが、これが雅子さまから譲りうけたもの、御下がりではないかと報じられている。
淡いイエローカラーは色白の愛子さまのお顔をより愛らしく明るく見せ、胸元から前立てにかけて施されたフリルは、優しいお顔立ちを華やかでありながら上品に囲んでいる。大ぶりだが同色のカチューシャが若々しさをアピールし、なんともかわいらしい。
このドレス、2025年1月の「歌会始の儀」に出席されていた際にもお召しになっていたものと同じ。歌会始では、このドレスに共布であつらえたドレープ入りの帽子を合わせていらした愛子さま。カチューシャよりもカチッとした印象で、厳かな雰囲気をたたえていた。ドレスも帽子も、皇太子妃時代に雅子さまが何度か着用されていたものとよく似ているようで、首元には雅子さまと同じくパールのネックレスを合わせるという同じ着こなしを披露した。
2023年6月、ヨルダンの皇太子の結婚式に参列された高円宮家の長女、承子さまがお召しになっていたグリーンのドレスは、祖母である三笠宮妃百合子さまがお召しになっていたもの。共布の髪飾りときらびやかなジュエリーで若々しく着こなされていた。皇室では「あるものを大事に使う」という精神や質素倹約の精神が引き継がれているとされ、”受け継ぐこと”、”引き継ぐこと”の大切さを人々の心に印象づけている。
我々一般人でも、母親が着た振り袖を娘が成人式に着た、母親が結婚式で着用したドレスを娘が結婚式で着たという話は聞くし、母親が大事にしていたバッグを娘が使うとか、父親が大切にしていた時計を息子が譲り受けたというケースは身近でもある。どれも質素倹約の精神だけで受け継がれていくものではない。そこにあるのは親子の深い愛情やつながりであり、物に形を変えた”心の承継”だろう。
子どもの心が創られていくには、親が心で子供の心を思うことが必要だといわれる。心理学でいう「メンタライジング」だ。子供や親や周りの大人たちから、心を”メンタライズ”してもらうことで育っていく。メンタライズは”心で心を想うこと””心で心を抱えること”と訳される。親や周りの大人から心を抱えられることで子どもは心を育み、人の言動や行動の背景に、どのような気持ちや考え、感情や信念、願望があるかを想像し、理解しようとする。誰もが普段からやっていることだが、誰もがうまく承継できるとは限らない。親は子供に心を贈ったと信じているが、子供がそう受け取っていない場合や、負担になってしまう場合もあるだろう。親子だからこその難しさもある。
ドレスを通じて、愛子さまが受け継いでいるのは雅子さまの想いであり、天皇陛下の御心だろう。それを素敵に可憐に自分のものとして着こなしている愛子さまに、国民は温かく深い絆で結ばれた理想の家族、理想の承継を見るのだろう。