千葉県市川市の市庁舎内に展示した花火の写真が、1人の市民からのクレームを受けて撤去された出来事をめぐり、田中甲市長が10月28日、自身のXアカウントを通じて、「現時点において私は市川市の対応が間違っていたと言うことを認めざるを得ません」と投稿し、写真家のShun Shiraiさんと市民に謝罪した。
田中市長はXで「私の考えをお伝えさせていただきます」と投稿。
担当部長からこれまでの経緯を確認したとしたうえで「現時点において私は市川市の対応が間違っていたと言うことを認めざるを得ません」と非を認めた。
「多くの市民の皆さん方の声を顧みず、一人の意見に対しShunShiraiさんの写真を外した事は改めなければなりません。
現在は市川市の行徳支所でギネスの認定証と職員が撮った写真が掲示されていますが、直ちに市民の皆さん方がお待ちになっているShun Shiraiさんの写真に戻したいと思います」
投稿の最後には、「市民の皆さん方に、またShun Shiraiさんに心からお詫びを申し上げ、今回の反省を今後の市政運営に活かしてまいりたいと思います」と結んだ。
市は「最も高い山型の仕掛け花火」としてギネス世界記録に認定された市民納涼大会の花火の写真を、認定証とともに市庁舎に展示。
翌日の10月9日、1人の市民から「市役所など公の施設を使用して、特定のプロ写真家のPRないし利益の促進につながるような行為を、行政(市川市)がおこなうのは、公平性の観点などからよくない」とのクレームが寄せられ、当日中に撤去することになった。
市の観光振興課は弁護士ドットコムニュースの取材に「クレームの内容を踏まえ、また、著作権者であるご本人(写真家)への影響も考えられる事案のため、総合的に考慮した結果、やむなく撤去しました」と答えていた。
市から依頼をうけ、無償で撮影・提供した写真家のShun Shiraiさんは自身のインスタグラムやメディアの取材を通じて、市の対応に問題があるとの考えを示してきた。
【市長のX投稿全文】
今回多くの報道がなされ、たくさんの市民の皆さん方にもご心配をおかけしている「市役所内、花火の写真撤去の件」について私の考えをお伝えさせていただきます。
本日までに、担当部長から今までの流れをすべて確認いたしました。 現時点において私は市川市の対応が間違っていたと言うことを認めざるを得ません。
多くの市民の皆さん方の声を顧みず、一人の意見に対しShun Shiraiさんの写真を外した事は改めなければなりません。
現在は市川市の行徳支所でギネスの認定証と職員が撮った写真が掲示されていますが、直ちに市民の皆さん方がお待ちになっているShun Shiraiさんの写真に戻したいと思います。
市民の皆さん方に、またShun Shiraiさんに心からお詫びを申し上げ、今回の反省を今後の市政運営に活かしてまいりたいと思います。
市川市長 田中甲