千葉県鴨川市北部の山林で計画が進む大規模太陽光発電施設(メガソーラー)を巡り、反対運動を率いている市民団体「鴨川の山と川と海を守る会」が、現場の空撮動画と写真を公開した。
大量の伐採木が斜面や谷筋に散乱している状況に、同会代表の勝又国江さん(79)は「台風シーズンを迎え、大量の雨が降ったらどうなるだろうか。熱海での土石流災害のようなことが起こらないかと心配」と話している。
事業者が県に提出した計画によると、開発区域は146ヘクタールで、47万枚の太陽光パネルを設置し、100メガ・ワットの発電施設を山林に造る。
動画や写真は9月23日にドローンで撮影された。それによると、多数の重機と作業員を投入して大規模な工事が進められている。
伐採木の「仮置き場」は確認されず、木が散乱している状況だ。事業者は県に対し、仮置き場を今後設置すると説明しているという。
鴨川市北部の山林で計画が進む大規模太陽光発電施設(メガソーラー)を巡り、県が事業者側に対し、軽微なものを除いて58回の行政指導を行っていたことがわかった。
県森林課によると、行政指導は2023年3月~今年8月、県と事業者側との打ち合わせや現地視察の際に行われた。58回の中に、資料の記載ミスなど軽微な行政指導は含まれていない。
内訳は、調節池の構造計画の見直しや濁水対策の実施など口頭による指導が52回、残置森林の伐採など書面による指導が6回だった。