新型コロナウイルスに感染してから2年たっても、疲労感・倦怠(けんたい)感、睡眠障害などの後遺症が続く人が、3・5~7・2%いることが、厚生労働省研究班の調査で分かった。
後遺症がある人の割合は時間の経過とともに低下した。
調査は大阪府八尾市と札幌市で継続的に行っている。2024年度は、計1万4872人の成人を対象に実施し、5972人から回答を得た。
24年11月~25年1月時点で感染から2年以上が経過していた八尾市1922人、札幌市1620人のうち、感染2年後の時点で何らかの症状が続いていたと答えたのはそれぞれ3・5%、7・2%だった。感染3か月後の時点と比べ、八尾市で4分の1、札幌市では2分の1以下に減った。
症状別では、疲労感・倦怠感、睡眠障害、集中力低下、呼吸困難、嗅覚障害などが目立った。
厚労省が3日に開いた専門家部会で、研究担当者は「2年たっても一定割合で症状が続いており、就業や就学に影響が出るなど社会経済的な課題を抱えている可能性がある。より詳しい状況を調べたい」と述べた。