黒いタートルネックを顔の下半分まで被った男性のCMで有名な「東京上野クリニック」。創業して34年、包茎治療を中心に診療実績は約35万件にのぼり、現在は全国で15院を展開している。だが、そんな老舗クリニックにおいて大規模閉院計画が進行していることが「週刊文春」の取材で分かった。全国にある15院のうち半数近くの7院が閉院する予定であるという。
「民間調査会社によると、同院を運営する医療法人『上伸会』は、コロナウィルス感染拡大による患者数の激減で、2021年2月期に約3億1000万円の赤字に転落しました」(経済誌記者)
上野クリニック(HPより)
窮地に手を差し伸べたのが、ベンチャー企業の「ファンネルアド」だった。
「2018年に創業した新興のウェブマーケティング企業で、とりわけ美容医療クリニックの事業展開に注力している。2020年に『DIOクリニック』という医療ダイエット専門医院を立ち上げ、5年で20院にまで急成長させた。2024年には創立7年でグループ売上高が200億円に達しました」(同前)
勢いそのままに同社は24年末、上野クリニック運営元の医療法人と事業提携していた。そして今年7月、ファンネルアド社内で浮上したのが、全国にある15院のうち7院が閉院するという計画だった。
ファンネルアド社に閉院計画について尋ねると、事業提携後の2025年5月から黒字化しているとし、以下のような回答があった。
「全体が大きな黒字の状態であっても店舗単位では不採算店舗はありますので、さらなる財務体質向上のために店舗の撤退や統合はどの企業でも経営判断として当然ありえると思います」
今回、「週刊文春」は上野クリニックの閉院計画に関する内部資料を入手。そこには患者の安全・安心を揺るがす仰天の計画が記されていた――。
現在配信中の「週刊文春 電子版」では閉院計画の全容、包茎患者へのマイナスの影響について報じている。
(「週刊文春」編集部/週刊文春 電子版オリジナル)